「東京、京都は混みすぎ」「エベレストはゴミだらけで衛生も…」 アメリカの旅行ガイドが選んだ「行くべきではない旅行先」15選!?
2024年、全世界の旅行者数は新型コロナ流行前とほぼ同じレベルに回復した。旅行熱は世界的に高まっているが、そんな中、米旅行ガイド出版社フォーダーズトラベルが「No List 2025」を発表した。これは考え直した方がいい旅行先のリストで、同社が毎年発表しているものだ。 【動画】嫌がる舞妓につきまとう外国人観光客、旅行者を水鉄砲で襲撃する現地の反対派…「行ってはいけない」旅行先の現状とは? No Listに名を連ねているのは、世界的に有名で人気の観光地ばかりだ。このリストの目的は、観光業によって、その土地や地域社会に持続不可能なほどの負荷がかかっている場所を可視化することにある。優れた観光地を次世代まで残すための第一歩として、「問題があることを認識することが解決の最初のステップだ」と同社は述べている。 今回リストアップされた観光地の多くは、オーバーツーリズムによる無数の課題と緊急の問題を抱えている。では、2025年に行くべきではない観光地を見てみよう。
【バリ島(インドネシア) 】 日本でも人気の観光地バリ島には、年間530万人(2023年)もの観光客が訪れている。オーバーツーリズムはインフラに大きな負荷をかけ続けており、渋滞や物価の上昇だけでなく、ゴミ処理も大きな問題となっている。バリ島では年間160万トン(推定)の廃棄物が排出されているというが、そのうち適切に処理されているのは半分ほどだといい、環境への影響は重大だ。ゴミだらけになってしまったビーチもあり、地元政府は9月、バリ島の新規ホテル開発を一時停止すると発表している。 【バルセロナ(スペイン) 】 今夏、ヨーロッパ各地の観光地では地元住民による反観光業デモが行われた。原因は、観光客の急増による生活費や住宅費の高騰にある。デモでは観光客に水鉄砲が発射される一幕もあった。 【マヨルカ島(スペイン)】 マヨルカ島のビーチでも数千人規模のデモが行われ、地元住民らは「住む場所がなくなった」と観光業の制限を求めた。 【カナリア諸島(スペイン)】 観光業がGDPの35%を占める(2023年)カナリア諸島でも、大規模なデモが起こっている。デモの参加者らは「カナリア諸島はもう限界」などと書かれたプラカードを掲げ、地元政府は住宅の短期レンタルを制限するなどの規制をかける計画を発表している。