大阪府「見回り隊」の体制強化へ 新型コロナ対策の補正予算を専決処分・総額1653億円
令和3年度一般会計補正予算を専決処分、総額1653億円
大阪府「見回り隊」の体制強化へ 新型コロナ対策の補正予算を専決処分・総額1653億円
大阪府の吉村洋文知事は21日、大阪府庁で定例記者会見を開き、感染急拡大が続く新型コロナウイルスへの対策を強化するため、感染拡大防止に向けた営業時間短縮協力金や大阪府と大阪市などで飲食店が感染対策を行っているか調査する「見回り隊」の関連費用など、総額1653億円規模の、令和3年度一般会計補正予算を20日に専決処分したと発表した。 【中継録画】補正予算の内訳について説明する大阪府の吉村洋文知事
営業時間短縮要請への協力金支給分1221億円を計上
会見によると、補正予算の内訳は、今月5日から適用されているまん延防止等重点措置により、営業時間短縮要請への協力金支給分で1221億円を計上した。 感染防止に必要なCO2センサー(二酸化炭素濃度測定器)やアクリル板の設置に対して支援に約116億円などを盛り込んでいる。 また、まん延防止等重点措置により修学旅行などを取り止めた際のキャンセルに伴う支援に約4600万円を計上した。
飲食店が感染対策を行っているか調査する「見回り隊」に約2億円を計上
このほか、大阪府が要請している、まん延防止等重点措置を受け、大阪府や大阪市などが飲食店が感染対策を行っているか調査する「見回り隊」についても、民間に委託するための費用などとして約2億円を計上している。 会見では、この見回り隊について、報道陣から「アルバイトの方がやってらっしゃるケースが多く見られ、チェックが非常にずさんであるというような反応を飲食店からもらうケースがあるが、現状の認識と対策は?」という質問があった。 これに対し、吉村知事は「民間に委託し、この300人の方も民間委託をし、チェック項目も含めてこの業務を委託しています。もともと4万店あり、それを、まん延防止の期間中に全て見回ろうというのが目標なので、300人の大きな体制で、150班で組んで今進めていますが、ご批判、ご意見あったようなご指摘があるのも、これは事実です」と答えた。
民間300人に加え、府や市町村職員300人を加え体制強化へ
しかし、今後、緊急事態宣言が発令されることになれば、現在、大阪市内を対象としている見回り隊の範囲も大阪府全域に広がるため、より対策を強化しなければならないという。 そこで、吉村知事は「今後の方針として現在の民間委託している300人に加え、府や府下の市町村の職員による合同隊300人を加え、600人体制にして、1班につき民間1人、行政職員1人の、300班体制で大阪府下全域、見回りの体制を強化していきたい」と述べた。
知事「宣言が発令されなくてもやっていかなければ」
吉村知事によると、すでに準備に入っており、緊急事態宣言が発令された場合、直ちに実行し「発令されなくてもこれはやっていかなければいけないことなので、まん延防止等重点措置では大阪市内からということになると思う」と説明した。