自民党新総裁の岸田文雄氏が記者会見(全文1)分配なくして次の成長もない
時間制限なしは現実的に難しい
そういった取り組みの中で今、この場合の説明がどの時点で、どういう説明だったのか、これをちょっといま一度確認をし、必要であるならば説明するということであると思っています。 そして3点目、総裁のメッセージは重要であると、30分でいいのかというご質問がありました。これは、ご指摘はしっかり受け止めたいと思います。できるだけ多くのご質問を受けて、双方向の対話をさせていただく。私も総裁選挙の際に、記者の皆さんの後ろには国民の皆さんがいるんだという意識で、できるだけ時間を取って、確か出馬表明も含めて全部で6時間、記者の皆さんと記者会見という形で意見交換をさせていただきました。こういった姿勢は大事だと思います。 ただ現実、総裁、あるいは今後、手続きが進んだならば、総理という立場になった場合に、まったく時間制限なしで対話を続ける。これは現実として難しい部分もあると想像しています。 できる限りこうした記者の皆さん、さらには国民の皆さんとの双方向のやりとり、大事にさせていただきたいとは思っておりますが、ぜひ現実の政治日程の中で、記者の皆さんにもできるだけ協力していただいて、このやりとりもできるだけコンパクトに、そして効率的に行わさせていただければと願っております。以上です。 司会:次の質問。それでは2列目の方。今、手を挙げられている。どうぞ。
分配政策、具体的には何をいつ実行するのか
日本経済新聞:日本経済新聞の【ネモト 00:26:04】です。総裁ご就任、おめでとうございます。 岸田:ありがとうございます。 日本経済新聞:経済政策についてお伺いいたします。先ほどお話ありましたように、新しい日本型の資本主義というのを掲げられて、分配政策の強化に取り組むと訴えられております。その分配政策の具体策として、何をいつ実行するのか、そしてその財源はどう捻出するのかについてお考えをお伺いします。 また成長と分配の好循環を主張しておられますが、分配政策の強化がどのように成長に結び付くのか、その好循環の理屈というのをもう少しご説明いただければなと思います。 あとすいません、先ほどのご発言の中で人事について、あす1日掛かるというご発言がありました。想定としてはあさっての1日、金曜日に党内手続きをすると、そういうお考えなんでしょうか。よろしくお願いします。 岸田:まず最初の質問ですが、新しい資本主義、経済対策ですが、先ほども申し上げたように経済において成長、もちろん大事です。しかし成長の果実の分配、一部の人間にその成長の果実がとどまっている、集中してしまっている、これでは経済の好循環が実現できない、要は成長の果実、できるだけ幅広い皆さんに享受してもらうことが大事であるということから、大企業と中小企業の格差、所得においても高所得者層と中所得あるいは低所得の皆さんとの格差、さらには大都市と地方の格差、こうした格差を埋めていかなければいけない、こういったことを申し上げています。 そして分配、どうやってやるのか。これはまずは民間において大企業と中小企業の格差、下請け関係等において、適切に分配が行われているのか、あるいは、1つの企業においても成長の果実が株主あるいは経営者だけじゃなくして従業員ほか、適切に分配されているのか。これを民間で考えてもらう。 そしてそれに加えて公的な分配の努力、これも大事であるということを申し上げています。税制ですとか、あるいは中間層が大きな負担になっている教育、あるいは住居費、こうした部分への支援ですとか、こういったことも大事ですが、さらに今回、私が特に総裁選挙で訴えていたのは公的価格の見直しという部分です。 【書き起こし】自民党新総裁の岸田文雄氏が記者会見 全文2に続く