「丁寧で寛容な政治が支持された」 岸田氏、自民総裁選の勝因を分析
自民党の岸田文雄・前政調会長は29日、同党総裁選で菅義偉首相(自民党総裁)の後任に選ばれたことを受けて記者会見した。総裁選での勝因について質問を受けた岸田氏は「国民の皆さんの声を丁寧にしっかり聞く。丁寧で寛容な政治を進めていくという主張に対して多くのみなさんの支持をいただいてきたと思う」と語った。 【動画】自民・岸田文雄新総裁「新しい資本主義を構築していきたい」
党員票で河野太郎・行政改革担当相が岸田氏を上回ったことについては国民の理解が得られるか、との質問には「(総裁選は)党の規定に従って、ルールに従って、多くの皆さんのコンセンサスのもとに行われた。その結果、決選投票で過半数以上の票をいただいたことで総裁選を勝たせていただいた。このことは多くのみなさまにも理解いただけるものであると思っている」と述べた。 党役員人事は「早急にたたき台を作る」と回答。党役員の任期については「1期1年連続3期までの取り組みについて、そうした自民党改革に対する思いは1ミリたりとも後退していない」と強調した。 また、岸田氏は「この総裁選を通じて、自民党が多彩な人材を持ち、中堅若手の方をしっかり登用すると言ってきた。これは若手だけを登用するという意味ではなくて、老壮青のバランスが大事だと。現状を考えると、より中堅若手の思い切った登用が必要であるということを言ってきた」と主張。さらに、総裁選を戦った3人の候補に対しては「一緒に政策論争をするなかで、その素晴らしさを実感している。是非党内においてその能力をしっかり発揮してもらえるようなことを考えていきたい」と語った。
総裁選には岸田氏以外にも河野氏、高市早苗・前総務相、野田聖子・幹事長代行の3人が立候補。1回目の投票ではいずれの候補も全体票数の半分に届かず、1位の岸田氏と2位の河野氏による決選投票の結果、岸田氏が選出された。