自民党新総裁の岸田文雄氏が記者会見(全文1)分配なくして次の成長もない
次期衆院選の勝敗ラインは
産経新聞:幹事社、産経新聞の内藤です。2つ目の質問をさせていただきます。間近に迫る次期衆院選の勝敗ラインをお聞かせください。また、自ら衆議院を解散されるお考えがあるのかどうかも含めて、併せてお聞かせください。 岸田:まず勝敗ラインですが、これは与党で過半数であると思っています。衆議院選挙、政権選択選挙でありますので、自公政権を選んでいただけるのか、あるいは野党政権を選ばれるのか。これを決める選挙でありますので、目標は与党で過半数であると思っています。 そして選挙の時期、解散をするのかというご質問がありました。解散については今後、国会が開かれます。政治状況もしっかり見極めた上で総理としてしかるべき時期を判断していきたいと考えております。以上です。
安倍・菅政治の何を見直していくのか
記者:幹事社の東京新聞、中日新聞の【ヤマグチ 00:15:35】です。よろしくお願いいたします。 岸田:お願いします。 東京新聞・中日新聞:安倍政権とそれを継承した菅政権の8年9カ月では、国民の反対があっても官邸の判断で推進する一強政治ですとか、説明責任を十分に果たさない、説明しない政治の弊害が数多く指摘されてきました。岸田総理の下では安倍・菅政治の何を見直していくのか、あらためてお考えをお聞かせください。 また特に安倍政権、菅政権の負の遺産の象徴ともいえる、森友学園の文書改ざん問題について、岸田さんはこれまでの論戦では再調査について否定していました。岸田さんは先ほどの冒頭発言で国民の声が政治に届かないですとか、政治の説明が国民の心に響かないという声があふれているとご紹介されていました。先ほど行われた両院議員総会でも生まれ変わった自民党を国民に示す、と決意を述べられていました。 過去を清算しないまま新しい自民党、生まれ変わった自民党ということはありえないのではないかというふうに思いますが、ご所見をお願いいたします。 岸田:まず最初に9年近くにわたる安倍・菅政権についての評価についてご質問がありました。私はまず、この評価という面においても大きな功績は幾つもあったと思っています。 まずアベノミクスという経済政策によって、間違いなくわが国のこの経済の体質の強化、あるいは成長、これは実現できたと思っています。また菅内閣においても2050年、カーボンニュートラルですとか、デジタル庁の発足、それから何よりもワクチン接種の加速、こうした実績は残されていると評価をしています。 一方、説明についてご指摘がありました。説明については、特にコロナ対策等を考えましたときに、今のさまざまな政治課題、国民の協力なくして、この政治の結果を実現することができない、こういった時代であると認識しています。 そういった点から説明ということについては国民の声をしっかり聞く、さらには丁寧で寛容な政治を行う、こうしたことを私も掲げておりますので、こうした説明、国民のみなさんに、しっかりと政治の説明責任を果たしていく。こうしたことはしっかり取り組んでいきたいと思います。