「不確かな事実に基づき“斎藤知事は有罪”と決めつけることはダメ」という論調が的外れなワケ 「ヤメ検」vs.「YouTuber」の場外乱戦を解説
渦中の知事が「代理人に一任している」と具体的な説明を拒み続けているため、事態は混迷の度合いを深めている。兵庫県の斎藤元彦知事(47)の公選法違反疑惑で、刑事告発したヤメ検とYouTuberとの間で起きた、弁護士同士の場外乱戦。そこで浮上した問題点とは。 【写真を見る】ナイトプールではしゃぐ様子も! 斎藤知事を支えた“キラキラ社長”折田楓氏(33)の「承認欲求強め」なSNS ***
斎藤知事が再選されて1カ月となるが、数々の疑惑は晴れぬままだ。 先の出直し選挙で公選法違反の疑いがあるとして、斎藤知事と地元・西宮市に本社を置くPR会社の折田楓社長(33)が刑事告発された。告発したのは、元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士(69)と神戸学院大学の上脇博之教授(66)。今月2日、二人は告発状を神戸地検と兵庫県警に送付したとして、オンライン会見を実施した。 折田社長は自身が投稿したブログ記事で、知事選において斎藤陣営のSNS戦略を企画立案、実行したと明言。斎藤知事も了承したとする点が買収にあたるとして、公選法違反の疑惑を生んでいる。
「そもそも年齢差がある」と開き直り
今後の捜査が待たれるが、SNSなどでは告発をした郷原弁護士への異論が噴出。場外乱戦が起きている。 象徴的だったのは、今月7日に配信されたYouTubeチャンネル「リハック」における弁護士同士の公開討論だろう。出演したのは郷原弁護士と、今回の刑事告発に異議を唱える福永活也弁護士(44)だ。「冒険家YouTuber」を名乗る福永氏は、SNSで自らを〈エベレスト2回登頂/世界七大陸最高峰登頂/8000m峰3座/178国放浪/世界三つ星145店制覇〉などとアピールしている。 そんな二人の論戦は2時間余りに及んだ。郷原氏は刑事告発に至る経緯を丁寧に説明。対する福永氏は、「郷原さんは終始、買収罪が成立するという主旨でずっと会見を開いたり、いろんなところで発信している」ことを疑問視し、告発の前提となる具体的な事実の説明を求めた。 福永氏は、郷原氏の告発にある「折田ブログ」が本当に事実なのかという指摘をはじめ、斎藤知事側を擁護する論陣を張った。 結果的に両者の議論は平行線をたどったが、終了後に福永氏はSNSで、 〈僕の知識不足はその通りで、何も否定しません。突貫で調査して勉強してるだけで、弁護士業自体、もう何年もまともにやってませんので、郷原先生に法律論で敵うなんて全く思っていません。そもそも25歳も歳の差がありますからね笑〉と開き直りとも取れる発言をした上、〈実際、郷原先生の刑事告発が想像以上に軽々しく行われていたとの考えに至ったというコメントが無数にきています〉などと反論を続けたのだ。