注目の男子100m優勝候補筆頭は20歳の栁田大輝、直近のレースで追い風参考記録ながら9秒台!【日本選手権プレビュー】
高校2年(20年)7位・10秒43(-0.4) 高校3年(21年)7位・10秒41(+0.2) 大学1年(22年)3位・10秒19(+1.1) 大学2年(23年)2位・10秒13(-0.2) 栁田は自身の4回の日本選手権を次のように振り返る。 「高校生だった最初の2回は、決勝に残ることが最大目標でした。当時は予選と準決勝のダメージも大きくて、決勝では力が残っていませんでした。しかし大学1年では表彰台争いをしようと思いましたし、昨年は本当に優勝しよう、という考えに変わってきていました。4年連続出場することで日本選手権がどんな大会で、どのくらいのタイムで走れば決勝に残れるか、そのためにこのくらいの調子に持っていって、というのがわかるようになってきました」 21年は東京五輪4×100mリレーの補欠に選ばれ、22年は世界陸上オレゴンの4×100mリレーメンバー入り、そして昨年は世界陸上ブダペストの100mと4×100mリレー代表に選ばれている。 ■栁田が国際大会に強い理由は? 日本選手権の成績が上がることと並行して、上記のように国際大会代表のグレードも上がり続けた。昨年の世界陸上ブダペスト100mでは準決勝に進出している。海外の試合に強く、昨年のアジア選手権(7月タイ・バンコク)準決勝と、今年4月の米国バトンルージュと海外の試合で2度10秒02をマークしている。特に昨年のアジア選手権は、栁田本来の特徴であるストライドの大きさを生かした動きと、終盤のピッチの維持(ピッチが上昇していた可能性もある)を、最適の形で組み合わせることができた。 「体の状態が一番良かったこともありますし、昨シーズンの初めからレースで生じた課題への取り組みを積み重ねて、(良い動きの)パーツが全部揃ったレースでした」それをするための一番大きな要素が、スタートから前半でリードを奪い自分の走りに集中することだという。「それが1回できたら何回でもできる、という感じではいますよ」と、再現性にも自信を見せる。