25年以上続く「新卒の3割が辞める」問題...就活に求められるアップデートとは?
「好き嫌いの把握」と「長期インターンへの参加」
それでは、この2つの問題をどのように解決すればいいのでしょうか。 自分にフィットする仕事や情熱を持てる仕事に出会うためには、まず、自分の「好きなこと」や「嫌いなこと」を知る必要があります。しかし、これは決して容易なことではありません。社会人でも、自分の価値観を把握できておらず、仕事に悩む方は少なからずいらっしゃいます。 自分の価値観と向き合う作業は、時間がかかるものです。就職活動が本格化する大学3年生から取り組んだのでは遅すぎます。就職活動が始まってしまうと非常に忙しくなるため、大学1、 2年時には始めるべきでしょう。 具体的には、「自分はどのようなことが好きなのか」という問いを持って日々を過ごす、日記をつけて自分と向き合う習慣を持つ、といったことが大切になります。友人と互いの将来について、ゆっくりと語り合うのも良いことです。毎日何時間も取り組む資格試験の勉強などとは異なり、学業や学生生活に影響が出ることはないですし、意識さえすれば誰でも取り組めるものと言えるでしょう。 次に、社会に出る準備として私がお勧めしたいのは、「長期インターン」への参加です。これは、新卒採用における選考プログラムの一環として行なわれる数日のインターンとは違い、半年から2年程度かけて、若手社員と同じように実務に従事するものです。なお、長期インターンに参加したからと言って、卒業後にその企業に入社しなければいけない、ということはありません。学生は安心して参加できます。 長期インターンで基礎スキルを身につけてから入社すれば、クライアントや上司から早い段階で評価され、仕事が楽しくなるでしょう。そうなれば、努力するエネルギーが生まれ、さらに成果が上がるという「良循環」に乗ることができます。長期インターンの経験は、社会人として良いスタートを切る上で大いに役立つのです。 長期インターンについては、学業への影響を懸念する声も聞かれます。しかし、長年インターン生を受け入れてきた経験を持つ私たちは、むしろ学業へのモチベーションが高まる効果を感じています。長期インターンをきっかけに、大学での研究成果が社会に与えるインパクトに気づき、単位取得を目的にした授業選びから本質的な学びへと変化する学生も多いのです。 ここまでお話ししてきた、好き嫌いの把握をはじめとする「キャリア設計」の知見や、「長期インターン」の機会を学生へ提供するために、弊社は大学1年生から利用できる就活サイト「CareerPod(キャリアポッド)」(https://careerpod.jp/)を運営しています。 「CareerPod」では、ビジネス知識を持たない大学1年生にも理解できるよう、キャリア設計を基礎から噛み砕いて解説しています。さらに、優良な企業・NPOでの長期インターン募集情報を掲載。なお、この掲載は、弊社の社会貢献活動の一環として「完全無料」で実施しています。より多くの企業・NPOの皆様にご参画いただくことで、「日本の未来のために、学生のキャリア形成を支援する」という活動が広がることを願っています。