ずっと「子どもを産みたいと思えなかった」バービーが妊娠を発表するまでの気持ちの変化
不妊治療のゴールは妊娠ではない
そして、当然ながら不妊治療のゴールは妊娠ではない。 「妊娠して嬉しかった?」と聞かれて気づいたが、私はまだちゃんと喜べていない。一日一日を妊娠継続するために気を引き締めていた癖が抜けない。今もそう。 というのも、赤ちゃんの心拍確認までかなり危うい数値だったからだ。妊娠判定の日、医師からの説明は「おめでとうございます」ではなく、「様子を見ましょう」というものだった。 隣で一緒に話を聞いていたつーたんは、勝手にスマホで「妊娠継続率計算ツール」なるものを開き、先生の見えない角度でそっと私に見せてきたのである。そんなツールも初めて知ったし、「このタイミングになんて血も涙もないことをするんだ! ヤバい奴!」と思ったら笑えてきた。 てっきり10%を切ると思っていた妊娠継続率は、30%と表示されていた。なんだそんなに高いのか、と拍子抜けしたのを覚えている。そして、「30%もあれば大丈夫。ほぼ100%みたいなもんだね」そう言ったのも覚えている。 それでもきっと無事に産まれてくるまで全力で喜べない気がする。いや、産まれたら産まれたで多分ずっと心配なんだろう。 そう考えると、胎動が激しすぎておしっこが漏れそうになったときや、この間撮った4Dエコーがほぼ私の顔だったとき、喜びを爆発させておけばよかった。 今しか味わえない愛おしさを存分に感じておこう。
バービー(芸人)