プロ野球・今すぐトレードすべき「くすぶっている即戦力」は誰だ?
同じく1軍で出番の少ない野手に注目選手が多い、と指摘するのは日本ハムだ。 「野村佑希と清宮幸太郎は環境を変えてみてもいい。彼らが守るはずの一塁と三塁では、移籍組の郡司やアリエル・マルティネスが出番を増やしています」 二遊間では、プロ8年目の中堅、石井一成(かずなり)がイチ押しだ。 「いいスイングでパンチ力も持っている。今の飛ばないボールでも飛ばせるタイプで、板山のようになる可能性はある。二遊間どちらも守れるので重宝されそうな選手です」 水谷、万波中正、松本剛と層が厚い外野陣にも、出番が少ない注目選手がいる。 「現状、淺間大基(あさま・だいき)や今川優馬はかなり苦しい立場です。淺間は先日、ものすごい当たりのホームランを打っていましたし、フィジカルとパンチ力はある。ただ、これまでは出番が増えるとケガをしてしまうなど、チャンスをつかみ切れていないので、環境を変えてみてもいいかもしれません」 若手野手の台頭で交流戦優勝を果たした楽天では、出番を減らした中堅組に注目する。「3年前に打点王を獲得した島内宏明はミートポイントが体に近いので、飛ばないボールの影響を受けやすく、同系統の打者もチームで台頭してきたため、出番が減っています。田中和基は今季打率1割台と低迷していますが、パワーとポテンシャルはあります」 得点力不足に悩む広島にも実は埋もれた打者がいる。林晃汰と宇草孔基(うぐさ・こうき)だ。 「林はシーズン2桁本塁打を打った実績もあるパンチ力の持ち主。宇草もフィジカルとポテンシャルに優れ、起用してみたい選手です」 ■扇の要である捕手が"大移動"? すでに多くの野手の名が挙がったが、お股ニキ氏が「最重要ポジション」と語るのが捕手だ。 「ひとりしか試合に出られない捕手は、サッカーのゴールキーパー同様にレギュラーの入れ替わりが少ない。一方、捕手は野球脳が鍛えられるので、『2番手だけどすごい選手』もかなり多いポジションです。 中日から阪神にトレード移籍して大成した矢野輝弘(現・燿大)さんのほか、ヤクルトでは古田敦也さん、阪神でも矢野さんの2番手捕手を務め、その後移籍した日本ハムでレギュラーとして活躍した野口寿浩さんなどがそうです」