【全日本相撲選手権】福崎真逢輝が高校生で史上初の幕下付け出し資格獲得 8強入りは伯桜鵬以来
第73回天皇杯全日本相撲選手権大会が1日、東京・両国国技館で行われた。この大会はアマチュア日本一を決める最高峰の大会。今年の各種大会で好成績を収めたランキング上位の社会人30人、大学生36人、高校生2人の計68人が参加した。 国民スポーツ大会少年の部で優勝した鹿児島・樟南高3年の福崎真逢輝(まある)が準々決勝まで勝ち進んだ。身長1メートル72、体重140キロの体から繰り出す激しい押し相撲が持ち味。予選では全国学生選手権8強の江連春樹(東洋大4年)と国民スポーツ大会成年の部8強のソソルフー(20=鳥取県)を圧倒して場内をどよめかせた。準々決勝では学生ランキング1位の五島雅治(拓大4年)と対戦し、健闘及ばず押し出しで敗れた。 高校生のベスト8入りは、2021年の落合哲也(現十両・伯桜鵬)以来。当時の規定では全日本選手権8強で三段目付け出し資格獲得だったが、昨年の制度改定によって高校生としては史上初の幕下付け出し資格獲得となった。11月28日には国民スポーツ大会4位の斎藤忠剛(埼玉栄高3年)が高校生初の三段目付け出し資格を承認されたばかり。福崎も高卒での角界入りを希望しており、来年の幕下付け出しデビューが見込まれる。 高校生でもう一人出場した2年連続高校横綱の西出大毅(和歌山商業高3年)は、昨年2年生ながら予選を突破したが今年は予選敗退。優勝した池田俊(23=ソディック)、オドフー(24=日本通運)、クリストファー(日体大3年)に敗れて3戦全敗だった。 優勝候補に挙げられていた選手では、五島雅治(拓大4年)が3位。今年ここまで3度対戦して全て勝っていたというブフチョローン(日体大4年)と準決勝で対戦し、土俵際逆転の左すくい投げで敗れた。学生ランキング2位の大森康弘(金沢学院大3年)は決勝トーナメント初戦で敗退。全国学生選手権準優勝のデルゲルバト(日体大1年)に土俵際逆転の右下手投げで敗れた。学生ランキング3位の花岡真生(日大4年)も決勝トーナメント初戦で敗退。バヤルボルド(日体大1年)を相手に得意の左四つ右上手の体勢をつくったものの上手がやや深く、左からの下手投げで敗れた。