巨人からロッテ移籍の沢村拓一が入団即登板で三者連続三振の衝撃デビュー…このままパで通用するV使者になれるのか?
巨人からのトレードでロッテに電撃移籍した沢村拓一投手(32)が入団会見をした8日に即1軍登録されて、ZOZOマリンで行われた日ハム戦で登板し、逆転した直後の6回の1イニングを三者連続三振にきってとる衝撃のデビューを飾った。チームは3―2で逃げ切り首位のソフトバンクとの0.5差をキープ。沢村は最高のスタートで“優勝請負人“としての期待に応えた。
借りた背番号「106」のユニホームで圧巻デビュー
背番号「57」のユニホームは間に合わなかった。 沢村は、朝一番でジャイアンツ球場を訪れて、ナインに退団の挨拶を済ませると、その足で、ZOZOマリンに移動して入団会見。そしてすぐに1軍登録され試合前練習に合流して日ハム戦にベンチ入りした。体格が一番似ている打撃投手兼スコアラーの福嶋明弘の背番号「106」のユニホームを借りてスタンバイした。 井口監督はマーティンの一打で3-2と逆転した直後の6回。最も大事なイニングにいきなり沢村を起用した。 「ピッチャー、沢村」のアナウンスが響くと同時に、メルセデスベンツのリリーフカーに乗って沢村が登場すると4952人の温かい拍手がZOZOマリンを包んだ。 「名前を呼ばれたときの声援は絶対に忘れません」 沢村は、そのシーンをそう振り返った。 鬼の形相だった。 新天地で生き返るーーそんな決意が表情に満ち溢れていた。 先頭は打率3割を超えている好調の5番打者、渡邉諒だった。初球は149キロのストレート。ボールになったが153キロをマークした2球目のストレートでストライクを取るとクビを振ってスプリットをストライクゾーンに落とした。ツーストライクに追い込み、田村龍弘のサインにクビをふってスプリットを連投。最後は148キロの高速スプリットを低めに落として渡邉のバットは空を切った。 続くのは元巨人の大田泰示である。2球でカウント0-2とすると3球勝負でスプリットを落とす。コントロールを乱して自滅する沢村は、そこにはいなかった。大田はなすすべなく三振した。