沖縄のリゾートホテル3選、「絶景夕日」を満喫 グルメ・アクティビティーも充実
■赤、時に緑にきらめく瀬底島の海 ヒルトン沖縄瀬底リゾート
那覇空港から車で約90分、直通バスで約110分。沖縄美ら海水族館なども近い本島北部にある「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」は、本島から瀬底大橋を渡った瀬底島にある。 ホテルの前には白砂で透明度の高い遠浅の海、サンゴ礁に魚も来る全長約800メートルの瀬底ビーチが広がる。この水平線に落ちるオレンジサンセットは、時には緑に輝く「グリーンフラッシュ(緑せん光)」を見せて美しい。 9階建て全298室で、1階を除いてはオーシャンビュー。最上階9階のエグゼクティブルーム32室と2階のアウトドアにジャグジーバスを備えた11室、そして各階に1室ずつあるスイートは、9階のエグゼクティブラウンジにアクセスできる。 ラウンジは午前10時~午後8時までオープン、特に午後5~7時のイブニングカクテルには、シャルキュトリ(食肉加工品)とスパークリングワインを含むアルコールを楽しみながら、夕日を眺めることもできる。 館内には、オールデイダイニング、イタリアン、ステーキ&シーフードと3つのレストランとロビーラウンジ&バー、そして夏季にはプールサイドバーが開設している。レストランは、いずれも沖縄の牛や豚、漁港から仕入れた魚介、島野菜や沖縄のハーブも取り入れて、地元の豊かな食材を生かした料理が楽しめる。 屋外プールは夏季限定だが、屋内プールやスパなどの他、有料のプログラムで日の出、日の入りに合わせて行うヨガや7つのクリスタルボウルの音色を全身に浴びるというユニークなセッションも実施している。好天時はビーチで催しており、自然の中で心と体が解放される感じが格別だ。 夕刻、カクテルタイムにエグゼクティブラウンジを訪れた。昼間にエメラルドグリーンだった海が、一面オレンジ色に染まる様は見事。日没まで幻想的で極上な時間を過ごすことができる。
■夕日の時間、至福のイノベーティブな食体験も ハレクラニ沖縄
ハワイのオアフ島で100年以上続く「天国にふさわしい館」の意味を持つホテル「ハレクラニ」が沖縄に誕生して早5年。「ハレクラニ沖縄」(恩納村)は米国「フォーブス・トラベルガイド」のホテル部門で3年連続5つ星ホテルに輝き、2024年には「スパハレクラニ」も5つ星を獲得し、洗練されたリゾートとして格別な雰囲気をまとっている。那覇空港からは車で北に約75分、リムジンバスで約100分だ。 「ハレクラニ沖縄」の客室は360室あり、すべてがオーシャンビュー。象徴ともいえるオーキッドプールを見下ろす華やかな感じの「ビーチフロントウイング」227室と、静かな海を前にした「オーシャンテラスプール」を擁する「サンセットウイング」128室の2つの宿泊棟と5棟のヴィラからなる。 客室の広さは50平方メートル以上とゆとりがあり、「Seven Shades of White(7色の白)」をコンセプトにした白の優雅な空間と、テラスから見えるブルーの海が美しいコントラストを見せる。 「ビーチフロントウイング」には屋外プールの他、温泉もあるインドアプール、オールデイダイニングやステーキ&ワインレストラン、スパなどと施設が充実。対照的に「サンセットウイング」は目の前に青い海が広がり、夕日を楽しむ大人の時間が過ごせる。 「サンセットウイング」には、クラブラウンジ、日本料理レストランとサンセットバー、そしてユニークで上質な食体験ができる東京・麻布台ヒルズのミシュラン2つ星レストラン「フロリレージュ」のオーナーシェフ川手寛康氏が監修する自由な発想によるイノベーティブなレストラン「シルー」がある。 シルーは沖縄の言葉で白を意味する。メニューには島豆腐、トリュフ、地元で赤仁ミーバイと呼ぶ高級魚(スジアラ)、ナスなど素材名のみが書かれている。純粋な自然の中から生まれてくるような料理をつくり上げたいという川手シェフの手にかかると、つくり込まれているのに食材の味が際立つ。 まずは最初の1皿が登場する頃がサンセット。この日は白いフロマージュブランのソースを添えた島ラッキョウのフライを味わった。ふと見上げるとテラス席の向こうにのぞく海から、1日の名残を惜しむかのようにオレンジの光がのぞいていた。 文:小野アムスデン道子(ライター)
小野アムスデン道子
旅行ガイドブック『ロンリープラネット日本語版』(メディアファクトリー)の編集を経てフリーに。東京と米ポートランドのデュアルライフを送りながら、国内外の旅の楽しみ方を中心に、食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース。日本旅行作家協会会員。 ※この記事は「THE NIKKEI MAGAZINE」の記事を再構成して配信しています。