「中学受験で成功した子の親」が貫いた朝型生活 子どものやる気と集中力をどう高めた?
【事例】朝型を貫き、女子学院に合格したSさんの戦略
都内に住むSさんは、二人のお子さんの中学受験を経験しています。お兄ちゃんは栄光学園から東大に進学。妹は女子学院に合格しました。 Sさんは、お子さんが小さい頃から、私が主宰しているマザークエストの講座に参加しています。成田先生の脳育ての話を聞いて以来、子どもたちには早寝早起きを徹底させてきたそうです。 兄妹ともに、難関中学を目指すことで有名な希学園に入塾。この塾は、比較的授業時間が長く、授業後も自習室で勉強することを推奨しています。しかし、Sさんの家庭では生活リズムを保つことを最優先にして自習室は利用せず、授業が終わったら即帰宅。家に帰ったら勉強はせず、できるだけ早く寝て朝に勉強するというパターンを徹底しました。 お話を聞く限り、兄妹ともに、最初から全力で突っ走ったというより、ガチ受験のサイクルの中でも、受験軸をブラさず、コツコツ積み上げた結果、着実に力を伸ばしていったという印象です。 子どものやる気が出ないときには、そのことを責めるのではなく、「受験が終わったときにどんな気持ちでいたいか」「そのために今何をするか」ということを質問し、話し合ったというエピソードも印象的でした。 兄妹二人ともかなりの勉強量をこなしたはずですが、最後までやり切ることができたのは、やり続ける力と集中力があったから。そのベースにあったのが、安定した生活リズムだと思います。
中曽根陽子(教育ジャーナリスト)