娘の彼氏は35歳で「年収300万円」だそうです。「結婚」や「子育て」のことを考えると不安なのですが、親としてどうするべきでしょうか? できるだけ苦労はしてほしくないです…
親として、子どもの幸せは何よりも大切でしょう。もし娘が連れてきた彼氏の年収が300万円だと分かれば、娘の将来に対する不安を感じてしまうのは自然なことかもしれません。 本記事では、そんな心配を抱える親世代に向けて、35歳の平均年収や二人以上の世帯の生活費などを解説します。ぜひ参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
35歳の平均年収はいくらか?
国税庁が実施した「令和4年分 民間給与実態統計調査」の調査結果報告書によると、35~39歳男性の平均年収は約549万円となっています(図表1)。 図表1
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査を基に筆者作成 この平均年収はすべての業種や職種、地域を含む平均年収で、給与以外の副収入はこの数値には含まれていません。今回のケースの場合、35歳の男性で年収300万円ということなので、平均年収と比較すると約250万円低いといえます。ただし、年収は職種、勤続年数、地域などによって大きく異なる点には考慮が必要でしょう。
二人以上の世帯の生活費はいくらかかるか?
結婚や共同生活を考える際、多くのカップルや夫婦が直面するのが「生活費」の問題です。総務省が実施した「家計調査報告(二人以上の世帯)2024年(令和6年)2月分」のデータに基づくと、二人以上の世帯の消費支出は、1世帯当たり27万9868円です。年間にすると約340万円です。 なお、この平均生活費には、住居費や食費、光熱費、保険料、教育費、娯楽費など、日常生活を営む上で必要なあらゆる費用が含まれています。このうち住居費が1万7270円となっている点には注意が必要です。都市部では住居費が高騰しており、二人世帯であればこの金額より多くかかる場合がほとんどでしょう。 より具体的にシミュレーションするためには、賃貸物件を借りている場合は、平均消費支出額から平均住居費を引いた26万2598円(27万9868円-1万7270円)に、自身の実際の家賃を足した金額を毎月の平均的な消費支出額と捉えるとよいでしょう。 例えば、家賃7万円の物件に住む場合、毎月33万2598円(26万2598円+7万円)ほどが生活費として出ていく計算になります。年間にすると約400万円です。 本ケースの男性は年収300万円ですが、手取り額にすると約240万円になります。240万円に対して、支出が400万円となり、この男性1人だけの収入では世帯は赤字になります。