「自分は白だ!」も「潔白証明は?」ドーピング疑惑を完全否定した平本蓮の緊急会見で残った疑問と告発者を擁護した“陰謀論”とは?…すべてはRIZINの検査結果に委ねられる
そして会見での質疑で多くの時間が割かれたのが、突然、告発をした赤沢氏の動機と背後関係の問題だ。平本は「人生で初めて人に裏切られた。ショックな出来事だった。その時の模様は今でも思い出したくないし正直信じられません」と話す一方で、「怒りはない。何か赤沢さんに特別な事情があったのではないか。今でも赤沢さんを正直心配している気持ちもある」との心境を口にしたのだ。 「僕は(3000文字以上の長文告発文を)赤沢さんが書いたんじゃないと正直思う気持ちがある。赤沢さんが“朝倉未来選手に申し訳ない気持ち”と言っているが、今までの対戦相手に対しての申し訳ない気持ちは書いてなかったので本当に赤沢さんが書いたのかなと。朝倉未来サイドというか、朝倉未来に寄り添いすぎている文章に感じた」 音声データを録音された8月4日以来赤沢氏と連絡がとれないという。そもそも平本が、弁護士に今回の件を相談したきっかけが「後ろによくわからない大人がついていると感じた。これは1人で対処できないと相談させてもらった。」ということだった。平本は「陰謀なのかもしれない。会見が終わると向こうからアクションがある。その都度、(弁護士の)先生と話し合っていきたい」とまで語った。 弁護士は赤沢氏の行為は、名誉棄損、及び偽計業務妨害にあたるとの認識を示したが、法廷闘争に持ち込む可能性については否定的だった。平本が赤沢氏を法廷闘争に引きずり込むことを望んでいないためだと思われる。また今回の騒動で赤沢氏と共に平本にも身の危険が及んでいるのではないかとの憶測もSNSでは飛んでいるが、これに関しては平本は「喋れることと喋れないことがある。弁護士にお任せしたい。僕の口から言うことは何もない」と言葉を濁した。 平本はここまでSNSを駆使して過激な発言などを繰り返してインフルエンサーとしてプロ格闘家のブランド価値を高めてきたという側面もあった。そのSNSで逆に騒動に巻き込まれたのも皮肉だが、今後については「反省しています。あまりにも嫌われていると改めて感じた。もう相手にしないだけ」と真面目な顔で答えている。 平本の完全否定会見で、辻褄の合わない矛盾点はなかった。しかし明白な潔白の証拠を示すこともできなかった。赤沢氏との「やった」「やっていない」の“水掛け論”のすべての結論は、RIZINが今週発表予定のドーピング検査結果に委ねられた。 「検査結果はまだですが、僕は必ず白だと思っている。自分は正々堂々と戦った。あとは検査結果がすべて。まずは待ちたい」 約70分間の会見を終えた平本の言葉がすべてだろう。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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