「自分は白だ!」も「潔白証明は?」ドーピング疑惑を完全否定した平本蓮の緊急会見で残った疑問と告発者を擁護した“陰謀論”とは?…すべてはRIZINの検査結果に委ねられる
その音声データの中では「注射をケツにした」との平本の発言もあった。 平本の説明によると、4月にアイルランドを訪れ、UFCの“レジェンド”コナー・マクレガーのジムで修行を積んだが、練習中に靭帯と半月板の損傷を負い、2か月の予定を1か月早めて帰国した。 「一時は歩けないくらい大きな怪我で、(7月28日の試合まで)1か月切ったくらいで怪我が相当悪化していた」 そこで高校生の時から指導を受けていて信頼しているフィジカルトレーナーに「膝の回復に何か案がないか?」と相談したところ「ドーピング検査で問題のない」注射を勧められ「自分で打った」という。赤沢氏から提供された薬を打ったのではないが、そのフィジカルトレーナーは、赤沢氏も知っている人物で「会話の延長線上」で「注射をケツに打った」との話が出た。 赤沢氏は8月28日に流出した音声の相手が自分であることを明かした上で長文の告発文を掲載。続いてSARMs(筋肉増強剤であるステロイドの一種)などの禁止薬物14万1450円分の見積書と平本がその料金を振り込んだ銀行口座の出入金明細画像をアップした。平本は、その振り込みが事実であることを認め「やましいことがないから」振り込み人の名義が実名だったことを明かした。 「よりによって自分がずっと望んでいた朝倉未来選手との試合でそんな馬鹿なことを僕が一切するわけがありません。(RIZINの)検査結果はまだだが、僕は必ず白だと自分を信じている」 強く潔白を主張した。 だが、この会見の前に赤沢氏が「僕の告発はすべて事実」などと投稿するなど「使った」「使っていない」の“水掛け論”となっている。 平本が主張するようにRIZINの検査結果がすべてだろう。しかしこの段階で会見を開くのであれば、平本は現時点で可能な限りの潔白の証明を行うべきだった。赤沢氏から送られたステロイドを使用していないのであれば、未開封の現物でも持ってくるべきだったが、それもなかった。会見でその点を聞くと「所属事務所で管理しているので、これから必要であれば、その都度証明をしていこうと思います」と答えるに留まった。いわゆるステロイドの痕跡を残さないマスキング剤を併用した場合、ドーピング検査で禁止薬物は検出されない。ただ平本は今後RIZINが毛髪検査や血液検査を求めてきた際には「従う」と明言した。
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