オーバードーズで女子高生死亡... 大阪「グリ下」で蔓延も?元OD当事者「(母親から)刃物を振り回されることが日常茶飯事」「息苦しさから逃れたくてした」 孤独な若者への支援策は
リディラバ代表の安部敏樹氏は「ファッションとしてのオーバードーズもある」といい、「カルチャーとミックスされたのはでかい。楽曲でオーバードーズを歌う人気曲や、アンダーグラウンドゲーム、映画など。いろんなコンテンツで、オーバードーズにまつわるものがミックスされ、若者の中で少しファッショナブルなかっこいいものとして、確立されているのは間違いない」との見方を示した。
■孤独な若者の解決策
『国立精神・神経医療研究センター』によると、10代の市販薬への依存推移は、2016年の25%から、2022年には65.2%と上がっている。その中で厚労省ではオーバードーズ関連の医薬品を販売する際、「原則1個の販売」「購入者の状況確認・情報提供を義務化」「20歳未満は氏名・年齢等を確認」などの制度案を検討している。 倉本氏は制度案について「元当事者としては意味がない」といい、「市販薬がなくなったら、別のものに手を出すと思う。現状、オーバードーズしている子は死んでしまってもいいから楽になりたいという思いが強いから、手を出してしまう。命に関わるから危険だよ、と呼びかけたところで、苦しんでいる当事者にとってはあまり意味がないと思っている」との見方を示した。 安部氏は、解決策について「背景を理解していないと解決できない。今の子どもは非常に強く親に依存するようになっている。昔は学校の先生、友達、家庭では両親、おじいちゃん、おばあちゃんがいたり、おじちゃん、おばちゃんがいたり、家庭の中にも複数のステークホルダーがいた時代から、今の学校などは外のことは一切感知しないスタンスなので、学校の先生や友人関係を強く確保することは難しい」。 さらに「親子関係が切れたら行き着くのは、グリ下やトー横となってくる。短期的にはグリ下みたいなところで、どうサポートしていくか必要だが、中長期で見ると、その手前で誰が手助けできるか。誰が新しい依存先として繋がれるか。何層にも重ねて作っていかないと、この傾向は当分変わらない」と問題視した。 (『ABEMA Prime』より)