革命の代わりに選挙がある…菅孝行・泉房穂が衆院選の後に考えたこと
石破政権への「幻滅」から生まれる動き
菅首相に指名される前に解散日程を発表しちゃったもんね。それと、非公認にした候補が支部長をしている支部に2000万円振り込んだ。これで幻滅は倍増した。 泉ビックリしましたよ。国民は「今の政治がいい」と思ってないのは変わらないから、今回の総選挙結果がどうであれ、そう遠くないうちに、それこそ「救民内閣」じゃないけど、新しい動きを作る可能性が高まったと思っています。私的に言うと、逆に状況が整った。救民内閣というのは、昨年暮れに私が打ち出した構想で、石井紘基さんの遺志を継ぎ、国民に負担を強いる官僚主義政治を打破し、国民を救う政治へ転換する具体策のことです。 菅「石破でもダメなんだ。自民党は誰がやってもダメなんだ」という空気にはなった。党内や官僚など敵対勢力から忖度を強いられてそれに乗ったから、元来の反石破だけでなくて、石破支持層も幻滅している。その上、自民党が大敗したと言っても、民主党政権が生まれた時のような、野党政権を待望する投票行動ではないので、議席を伸ばした野党が、みんなけち臭い。国民民主党は、結果として与党にすり寄る姿勢しか見せないし、立憲民主党も、来年の参議院選までは全然本気の出しようがない。石破政権が続いても潰れても、大きく変わるのは参院選のあと、ということじゃないですか。 泉石破政権への幻滅ゆえに、新しい動きが作れれば一気に行ける可能性はたぶんある。今の選挙制度では衆院の過半数233議席で総理さえ取れば、その権限を有効に使って大きな国の方針転換も可能です。ただ残念なのは「ドラスティックに変えてみせよう」と本気で言っている人が少なすぎる。みんな地味です。「この国家をどうする」「この社会をどうする」と語る人がおらんのです。昔はもっとおったかと思います。 菅そういう社会観、国家観を持った人が、それなりの塊として出てこないとね。国家全体の世直しをする構想は実現しにくい。明石市だったら1人で変えられるかもしれないけど、日本国家を相手にするには、勢力として泉房穂が100人必要でしょう。 泉手法はいくつかあります。横展開で全国の市長を取っていくことで国政を包囲していく。ただ、これには時間がかかります。日が暮れちゃう。一気に衆議院で過半数を握る縦展開で総理を取ったほうが強い。 菅確かに早いね。県知事を取っていくというのはどうなんです。 泉県知事というのは中途半端なんです。だから、市長をダーッ!と広げていくか、総理を一瞬で取るか、あたりかなと思いますね。今の感触だと。 菅なるほど。たとえば今度の兵庫県知事選(10月31日告示、11月17日投票)。泉さんが出たら当然通るわね。 泉通るか落ちるかの関心じゃなくて、通ったあとに仕事ができるかどうか。3期12年かかりますからね。「61歳の私が知事になって、73歳まで兵庫県のために自分のエネルギーを使えますか?」という論点だから。言葉はアレですけど、兵庫県の知事には落ち着いて仕事ができる人になってもらえばいいという判断ですかね。 菅2025年の横浜市長選なんかも視野には入っていますか。 泉自分は明石なので、兵庫は強いですし情報もありますけど、横浜は特に御縁があるわけじゃないので。所沢市長も応援して、2023年10月22日、応援した新人の小野塚勝俊候補が当選しましたが、実際あれも5カ月ぐらい前から仕込んでました。選挙は総力戦で知恵比べですから、どこでカードを切るか。取説書と一緒で、手順を間違えずやっていくんちゃいますか。あまり言うと傲慢になりますけど、選挙には自信がありますよ。