日本郵政グループ、増田新社長らが会見(全文1)愚直に、そして誠実に
日本郵政グループは9日午後、都内で記者会見を開いた。同グループ3社の新社長に就任した元総務相で日本郵政の増田寛也氏、日本郵便の衣川和秀氏、かんぽ生命保険の千田哲也氏が出席した。 【動画】日本郵政グループ、増田氏ら新社長が会見 かんぽ問題への対応など説明 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「日本郵政グループ、増田氏ら新社長が会見 かんぽ問題への対応など説明(2020年1月9日)」に対応しております。 ◇ ◇
信頼を一歩一歩回復
司会:それでは日本郵政グループ3社の記者会見を開始させていただきます。 増田:1月6日付で日本郵政株式会社社長に就任いたしました増田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。着座のままで失礼いたします。昨年判明いたしましたかんぽ商品の募集に係る問題について、契約の理解等により、お客さまの信頼を裏切り、契約者の皆さまに不利益を発生させてしまったことを深くおわび申し上げます。速やかに調査を進め、不利益を一刻も早く解消することにより、信頼を一歩一歩回復してまいります。 昨年暮れには、日本郵政、日本郵便、かんぽ生命は金融庁と総務省から大変重い行政処分を受けました。今回の問題は、日本郵政グループ全社にとりまして、創立以来最大の危機であると受け止めております。もう一度繰り返しますが、一刻も早く全容を解明して、お客さまの不利益を解消し、二度とこのようなことを起こさないような再発防止策を講ずるとともに、一歩一歩信頼を回復していかなければならないと思っております。そのためにも、グループ役員、社員全体できちんと危機感を共有して、緊張感を持ってやるべきことをやっていく必要がございます。
生まれ変わらねばならない時期
今、われわれがうつむいて立ち止まっていてはなりません。愚直にやるべきことをやっていくということが必要であると思います。愚直に、そして誠実にお客さまの期待に応えていく、謙虚にお客さまの声を聞きながらやるべきことをやっていく。そして、常に感謝の気持ちを忘れない。われわれは、郵便局をご利用くださっておられるお客さまの生活全体を支える存在でなければいけないと思っております。愚直に、そして誠実に謙虚に感謝の気持ちを忘れずに、常にこれからも進んでいかなければならない。このように思います。 先人の言葉ではありますが、世阿弥の言葉に「折あるごとに古い自己を断ち切り、新たな自己として生まれ変わらなければならない」、こういうものがあります。これは初心という言葉に、彼が思いを込めた言葉でありますが、今まさに新しい日本郵政グループとしてわれわれは生まれ変わらなければならない時期である、このように思っております。 わが会社にとりましてのニュースには、さまざまなニュース、当社にとって良いニュースと悪いニュースがあると思いますが、悪いニュースこそすぐに共有して、それをどうやって克服できるか考えてまいります。悪いニュースこそ、アンテナを高くして皆で解決に取り組む、ぜひそのことに心掛けていく所存でございます。 最後にわが社は上場企業でありますので、わが社の評価は大勢の株主が評価をされるわけでございます。従って、今まで以上に外部の目線を取り入れて成長していかなければならない、このように考えます。 なお、総務省の情報漏洩問題につきましては、現在、しかるべき調査を行うべく準備を進めているところでございます。今、申し上げましたような危機感を共有してこの事態の解決を図ってまいります。私からは以上になります。