入浴に寝かしつけも 人手不足に悩む夜間保育の現場は【WBSクロス】
人手不足解消に潜在保育士!?
深刻化する保育士不足。問題に拍車をかけているのが、潜在保育士の存在です。保育士の資格を持つ人は約179万人。しかし、実際に保育園などで働く人は約68万人にとどまり、資格を持ちながらも、別の業界で働く潜在保育士は100万人近くに上る可能性があります。 こうした中、潜在保育士が続々と現場復帰している自治体があります。 群馬県内の認定こども園で働く山田春音さん。元々は別の園で働いていましたが、人間関係に悩み、退職。その後は飲食店でアルバイトをしていましたが、保育の現場に戻りたいと、2023年9月に現場復帰しました。 「県がやっているところに話を聞きに行こうと思って知りました」(保育士の山田春音さん)
潜在保育士の職場復帰に向けて、群馬県が2023年5月に開設したのが「ぐんま保育士就職支援センター」です。専門のコーディネーターが潜在保育士からの相談を無料で受け付け、希望に合う保育園などを紹介しています。 センターの開設から約1年半で50人ほどの潜在保育士が現場復帰したといいます。 「まだまだ潜在保育士はいるので、そこにアプローチしていければ」(「群馬県社会福祉協議会」福祉人材課の髙岸洋介課長) 保育士確保のため、センターはさらなる一手を打ち出しています。 この日、髙岸課長に連れられ、伊勢崎市の認定こども園「二葉こども園」にやってきたのは、潜在保育士など3人。センター主催で復職希望者などに向けた保育施設の見学会を始めたのです。 見学会でまず案内されたのは5歳児クラス。来年1月の発表会に向けて練習を重ねていました。見学を終えた潜在保育士の武藤茉由実さんは「本当にこのイベントに参加したかったので、生の声と実際のこども園の様子がわかってとてもいい機会だった」と話します。 「二葉こども園」としても初めての見学会。潜在保育士の掘り起こしに期待を寄せています。 「新卒が少なくなっている分、潜在保育士は必ず必要になってくる。今後こういった形の事業は進めてもらいたい」(「二葉こども園」の岩内義明園長) ※ワールドビジネスサテライト