抜群の安定感! 実は面白いマイナー四輪駆動セダン 16選 見落とされがちなマニアック車
メルセデス・ベンツSクラス
歴代Sクラスで初めて四輪駆動を採用したのがW220型だ。ガソリン車に4マティックが設定され、すべての市場に導入されたわけではないが、S 350、S 430、S 500とバラエティに富んでいる。 次のW221型では、2006年にディーゼルの4マティックが追加された。2014年のW222型では幅広い市場に四輪駆動が導入され、今やSクラスでも普遍的なものとなった。
プジョー508
プジョー最新の508 PSEハイブリッド4とは異なり、2012年に登場した508のハイブリッド四駆モデルは、電気モーターを1基のみ搭載している。このモーターは必要に応じて後輪を駆動するもので、2.0Lターボディーゼルが前輪を駆動する。60km/h程度までなら電気のみで加速することができる。 標準車よりもトランクが小さく、価格も高いという弱点があったが、33km/lの低燃費と95g/kmという低いCO2排出量を実現している。日本に1.6L直4ガソリン(ノンハイブリッド)しか導入されなかったのが残念だ。
サーブ9-3
ターボ付きの四輪駆動セダンというと、すぐに思い浮かぶのはスバルや三菱だろう。しかし、サーブはどうだろう? かつて9-3には、最高出力280psの2.8L V6ツインターボエンジンを搭載する四輪駆動モデルがあり、最高速度250km/h、0-97km/h加速5.4秒という性能を誇る。 V6の平均燃費は8km/l台半ばだが、エントリーグレードの「エアロ」に搭載された2.0L直列4気筒ターボは14km/lとなかなかの低燃費で人気を集めた。0-97km/h加速は7.9秒と少し遅くなり、最高速度も235km/hに低下するが、サーブの四輪駆動システム「XWD(クロスホイールドライブ)」はスポーティなハンドリングを味わえる優れものだ。 いずれにせよ、両モデルとも販売台数は少なく、中古車市場ではなかなかお目にかかれない。
スズキ・キザシ
短命に終わったスズキ・キザシ。日本では警察車両としてたまに見かける程度で、海外でも鳴かず飛ばずだった。英国では500台程度と見積もっていたものの、それすら達成困難であったという。 問題は、走り好きのドライバーを惹きつけるほどのパワーやスピードがなく、海外では社用車(カンパニーカー)として人気の高いディーゼルの設定もなかったことだ。 最高出力188psの2.4L直4とCVT(海外では6速MTも設定)を搭載し、前輪駆動と四輪が設定されていた。そのハンドリングは現在でも十分楽しめる水準だが、四輪駆動で生き残っている個体は少ない。