元信者「まだまだ安堵はできない」 “統一教会”解散命令請求で初の審問
日テレNEWS NNN
いわゆる“統一教会”の解散命令請求を受け、東京地裁が教団側と国側から意見を聞く「審問」が開かれました。教団からは田中富広会長が出席し反論。一方、元信者は“教団の変化”を感じていました。 ◇ 大きな分岐点に立たされている世界平和統一家庭連合、いわゆる“統一教会”。
記者(東京・渋谷区、22日) 「シャッターはしまっていますが、明かりがついていて人の出入りが確認できます」 22日、その教団の“今後”を左右する動きがありました。 午後1時半ごろ、審問に出席するため、教団側の関係者が車で東京地裁に入りました。助手席に乗っていたのは、教団の日本のトップ、田中富広会長です。
政府による「解散命令請求」から4か月あまり。教団側と国側の双方から裁判所が意見を聞く「審問」が初めて行われました。 ◇ その5時間ほど前、解散命令請求を行った文部科学省のトップ・盛山正仁文科相が会見を行いました。
教団との関係が指摘され、20日に不信任決議案が否決されましたが、22日の会見では記者から“厳しい質問”が出ました。 ――“統一教会”と大臣の関係を巡って、色々批判がある中で、ちゃんと対応してくれるのか? 盛山正仁文科相(22日午前) 「私に対する報道・評価によって、なんら左右されるものではないと」 ◇ 「審問」は非公開で行われました。国側は、信者らに多額の献金などをさせた行為が「法令に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」として解散命令を請求。対する教団側は、「法令」がどの法律の条文を指すのか特定すべき、などと主張しています。
1時間弱行われた審問後、教団側の弁護士が取材に応じました。 “統一教会” 福本修也弁護士(午後4時ごろ) 「証拠関係の提出の形式的な内容。そのあと教団の代表である田中富広の方から意見陳述書を読み上げました」 審問では田中会長が自ら次のように意見を述べたといいます。 田中富広会長 「当法人が資金集めを目的とした団体だとの文科省の主張は明らかな間違い。安倍元首相が凶弾に倒れ、その犯人の願いどおりに国家が当法人の解散を目指して尽力するなど極めて異常な事態と言わざるを得ません」 ◇ “解散”を巡る教団の動きを冷静に見守っていたのが元信者の男性です。