この大会だけしか見ていなかった。白井空良が悲願の世界選手権初タイトル「ワールドスケートボードストリート世界選手権2023東京」男子決勝
【大会結果】
優勝 白井 空良 (日本) / 276.81pt 2位 根附 海龍 (日本) / 273.60pt 3位 堀米 雄斗 (日本) / 273.28pt 4位 コルダーノ・ラッセル (カナダ) / 266.31pt 5位 アレックス・ミドラー (アメリカ合衆国) / 262.93pt 6位 小野寺 吟雲 (日本) / 262.03pt 7位 ナイジャ・ヒューストン (アメリカ合衆国) / 251.38pt 8位 ブレイデン・ホーバン(アメリカ合衆国) / 231.48pt
最後に
今大会で印象に残ったのは、今回の世界選手権で見事優勝を果たした白井空良が大会後に語ったパリオリンピックへ対する思いに関してだ。もちろん今回のパフォーマンスを通して、彼の持つトリックレベルの高さやそれが決まった時の爆発力は圧倒的なものがあるというのは誰の目にも明確になった。 そんな中で彼がパリオリンピックを来年に控える中で大会後取材陣に語った「東京オリンピックでの結果が今までで一番悔しい思いにさせた。この気持ちでやり返せるのはパリオリンピックの舞台でしかない。」という言葉だ。白井はこの世界選手権だけを見て練習してきたということを前置きにした上でこの言葉を語ったのだが、やはり東京オリンピックでの結果が日本のスケートボード界に与えた影響などを堀米雄斗の活躍などを見ながら感じていたことだろう。白井を始め東京オリンピックで悔しい思いをした選手や、世界最高峰の若手選手たちが来年パリオリンピック出場枠争い、ひいてはパリオリンピックにてどんなパフォーマンスを見せてくれるのかが楽しみだ。 そして女子同様に今回日本人選手たちが4名決勝進出を果たしたことで、世界ランキングも大きく変化し更にパリ五輪への代表枠争いが激化する結末となった。今回の世界選手権の結果を経て、現在の日本人別世界ランキングはトップが世界ランキング2位で白井空良、白井に続き今回決勝に残った小野寺吟雲(世界ランキング5位)、根附海龍(世界ランキング6位)、堀米雄斗(世界ランキング7位)、佐々木音憧(世界ランキング10位)という形でトップ10に日本人が5名もいる状態。またこの順位から分かるように根附と堀米が大きく順位を上げる形となった。 また海外選手たちの世界ランキングの推移も非常に興味深い。フランスのオーレリアン・ジルーが今大会を欠場したことで今回決勝7位だったアメリカのナイジャ・ヒューストンが2位から1位に浮上し、2位との白井とは3万ポイント近く差をつけている。そして一方でスケートボード王国といっても過言ではないブラジルは今回決勝に誰も残れなかったこともあり、ケルビン・ホフラーが4位から9位に後退しトップ10には彼一人が残っているような状態だ。 そして今大会で編集部が注目していたカナダのコルダーノ・ラッセルが今回決勝4位になったことで23位から13位まで大きくジャンプアップした。日本人だけじゃなく海外勢のランキングの今後の変動にも注目だ。 そんな中で迎えるパリ五輪予選大会のフェーズ2。前回の女子決勝の記事でも言及したように本フェーズの「オリンピック予選シリーズ2024(OQS)」の2試合に関しては超高得点配分がされていることからこちらも女子同様に一発大逆転が起きうる展開になっている。毎大会ごとにランキングが目まぐるしく変わる来年のパリ五輪予選大会のフェーズ2は今年以上に目が離せない。 記事提供:CURRENT
FINEPLAY