赤鳥居が鎮座する店内には…鋼鉄製の牢屋から、ホルマリン漬け解剖標本まで!1000点超の“宝物”が集まる「奇貨屋白昼夢」の異世界
コレクションが溜まってきたからお店をやってみよう
稲葉さん夫婦が店を始めたきっかけは、コレクションで集めた品物が増えたからだという。 「趣味で色々な物を集めていたんですが、物が増えていったんです。それでふと思い立って、お店をしてみようかと。当時住んでいた住吉区の自宅の1階を、大家さんの許しを得て土日だけ開放したんです」 それが13年前のことで、8畳くらいのスペースに昭和レトロ雑貨やロック系の品物が多かったそうだ。 気になるのは、値段の付け方だ。見る人によって価値が変わるものに、どういった基準で値段を付けるのだろうか。 「自分だったら、いくらで買いたいか。つまり、自分が欲しい値段ですね。ですから同業者でも、同じような品物にもっと高い値段をつけている人もいますし、逆に安い値段をつけている人もいます」 店に並んでいる品物の中には、おそらく二度と手に入らない希少価値をもつものもある。商品として店に出していても、本心で「なるべく売れてほしくない」と思う物にはあえて高い値段をつけているとか。たとえば小動物のホルマリン漬け解剖標本で、状態の良いものには100万円の値が付いている。 「それでも、その値段で買ってくださる方が現れたら、お売りいたします」 興味のある方は店を訪れて、実物を確かめてみてはいかがだろうか。 住吉区の自宅1階で始めた店は、建物が老朽化して取り壊されることになったため、5年前に現在の場所へ移ってきた。だが、今年秋にはまた移転する予定だという。 「大阪市内に頃合いの物件を見つけて、あとは契約を交わすだけです」 移転先はSNSで告知するそうだ。 まだしばらくは現在の場所で営業を続けるので、異世界感で白昼夢を見ているような気分に浸りたい方は、ぜひ訪れてみてほしい。 (まいどなニュース特約・平藤 清刀)
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