宇野昌磨さん「自分が誇れるスケーターでありたい」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
宇野:このシーズンの序盤はコーチ不在だったんですよね。グランプリシリーズのフランス大会でボロボロ。練習も全然うまくいってなかったんです。そこでステファン・ランビエールコーチに「シーズン途中だけど、お邪魔させてくれないか」とお願いしました。そこからステファンとともに歩んでいくことになったんです。 KENJI:シーズンに入るときは不安もちょっとあった? 宇野:そうですね。不安もあったんですけど、コーチ不在だからこそ一生懸命練習していたんですよね。できなかったら全部、自分の組み立て、計画がよくなかったという評価になると思っていました。だから、いつもより練習したんですけれど、本当にうまくいかなくて。練習しても練習しても、どんどんうまくいかない方に向いていってしまう。周りからも「1回休んだり、やめたりしてもいいんだよ」って声をかけていただいていて。その中で「楽しくスケートをしたい」っていう思いがあって、ステファンのもとに行きました。
KENJI:ステファンは楽しい人だけど、実際に行ってみてどうでしたか。 宇野:1年ぐらい、楽しくのびのびとスケートをしていました。ステファンコーチはずっとふざけていますし(笑)。 KENJI:ふざけているんだ。でも怒ったら怖いんじゃない? 基本は怒らないけど、俺はよく怒られるんだよね。「KENJI!」って叫ばれたり(苦笑)。それで、このシーズンは新型コロナウイルスの影響もあって世界選手権は中止。そのときの心境は? 宇野:最初は実感がなかったです。でも、いつもあるはずだった試合が段々なくなっていく。アイスショーもなかったですし……言葉で表現するのが難しいですけど、突然、心に穴が空いたような感じでした。ずっとスケートだけで生きてきたので。
KENJI:ずっと練習してきたものを出すところがないっていうことは、どうしていいかもわからない感じだよね。 宇野:そうなんです。本当にそんな感じでした。練習がいっぱいあって、試合でうまくいくかな、いかないかなという緊張やストレスを感じることももちろんあったと思うんです。でも、それは試合があるからこそ成り立っていたこと。試合の大切さを含めて、そうしたことを痛感したシーズンでした。 KENJI:あのときは俺も地方の大会などに行っては、いろいろなところで選手たちに「本当にいろいろな人が協力している。更衣室を分けたり、動線を作ったり。たくさんの人が努力して、やっと試合ができているんだから感謝しようね」って言いながらやっていたのをよく覚えているよ。 宇野:本当にそうなんですよね。ひとつの試合って、こんなに大変だったんだっていうことも痛感しました。 KENJI:昌磨くんはそのさなかの2020年8月。宇野昌磨アップロードチャンネルを開設。Youtubeもやってるの?