能登半島 地震と豪雨“二重被災”の悲劇…集中豪雨と闘う!
今回のテーマは、「集中豪雨が多発!各地を襲う浸水被害に挑む…闘う熱血漢に密着!」。 元日の大地震から立ち直ろうとしていた能登地方を、今度は集中豪雨が襲った。異常気象が日常になりつつある中、東京都心でも浸水被害が発生するなど、各地で危険性が高まっている。そんな豪雨に立ち向かい、災害を未然に防いだり、被災者の安全を守ったりするために奮闘する人たちの姿を追った。 【動画】能登半島 地震と豪雨“二重被災”の悲劇…集中豪雨と闘う!
二度の大災害を乗り越えられるか…輪島信金職員の奮闘
9月21日、北陸・石川県に大雨特別警報が発表された。輪島市では猛烈な雨が降り続き、24時間の雨量は400ミリ超え。観測史上最大の大雨で川は氾濫し、町は濁流に飲み込まれた。あの能登半島地震から9カ月…復興道半ばの被災地で、またしても多くの尊い人命が失われた。 能登半島地震の後、番組が取材したベーグル店「こめとわとベーグル」(輪島市)も被害に遭っていた。山下祐介さん(38)は、震災のわずか半年前に念願のベーグル店をオープン。地震の被害で店は休業に追い込まれたが、そこに追い打ちをかけたのが、想定をはるかに上回る記録的な豪雨だった。 「お店に直接的な被害がなかったのは不幸中の幸いですけど。弱ったなって感じですね、ホントに…」。 山下さんの店は浸水を免れたものの、元日の地震により、店の目の前で起きた崖崩れが今回の豪雨でさらに拡大。店の裏手の道路も新たに陥没し、四方で土砂災害に見舞われていた。
山下さんは、輪島で米の栽培もしているが、地震の後、やっとの思いで作付けをした稲は、押し寄せた水になぎ倒されていた。「『神様は試練を乗り越えられる人にしか与えない』と言うけど、そんなことはない。なんでと言いたくなる。なんでまた能登に…」。
地震と豪雨の“二重被災”となってしまった輪島。その輪島で暮らす人たちを支えようと奮闘しているのが、番組が5月に取材した「のと共栄信用金 輪島支店」の支店長・堂角清志さんだ。堂角さんは、震災直後から取引先の被害状況と資金繰りの確認に追われていた。 輪島では、6月時点でも半分以上の事業者が再開できない状態。輪島で生まれ育ち、「この町を元気にしたい」という一心でまい進してきた堂角さんは、取引先を回り、再建の支援に奔走していた。