Microsoftの新AI機能「Recall」はPC内検索が捗る!…でも重大なリスクも
Recallは使っても大丈夫?
Microsoft視点の答えは「はい」です。 ユーザーのPC上のみで実行される RecallはCopilot+ PCでのみ実行されるため、すべての処理がデバイス内で行なわれ、クラウド上で処理が行なわれることはありません。 つまり、AI処理からスクリーンショットそのものまで、すべてがユーザーのPC上で行なわれるのです。 Microsoftによると、Recallで使用されるスクリーンショットは、マシン上のほかのプロファイルからでもPC上で暗号化されています。PCをロックすると、Recallのスクリーンショットもロックされます。 Recallの実行範囲はユーザーが決められる さらに、Recallがスクリーンショットを取るアプリやウェブサイトはユーザーが管理できます。 たとえば、WhatsAppを使用する際に、Recallがスクリーンショットを取らないようにしたい場合は、そのように設定することが可能です。 Recall機能を一時停止したり、最近撮影されたスクリーンショットやデバイスに保存されているすべてのスクリーンショットを削除したりすることも可能。 Microsoft EdgeのInPrivateブラウジングセッションや、Netflixの番組や映画のようなDRMコンテンツも記録されません(InPrivateブラウジングを使えば、本当に秘密は守られるということでしょう)。 ただし「完璧」に安全とは言い切れない しかし、MicrosoftがRecallの安全性に万全を期しているとはいえ、それが必ずしも完璧というわけではありません。 まず、Recallは(これらの設定を調整していない限り)PC上で行なうほとんどすべての作業のスクリーンショットを撮ります。 つまり、あなたがPC上でパスワードや社会保障番号、銀行情報などの機密情報を入力したりアクセスしたりしても、スクリーンショットを撮るのを止めない、ということです。 画面上に表示されているものは、Recallが記録している可能性が高いでしょう。これらのスクリーンショットがデバイスをロックすると暗号化されるのはすばらしいことですが、もし誰かがあなたのPCに侵入した場合、この機密情報を含むRecallの履歴全体にアクセスできてしまいます。 潜在的なハッカーがRecallを開いて、銀行口座や税金関連のワードを検索し、過去にあなたが認証情報や個人情報を入力していた時の様子を見られるというのは、単純ミスのように思えます。 Recallを使う前にセキュリティ設定を必ず確認しよう 平均的なWindows 11ユーザーにとって、Recallが問題を引き起こすことはおそらくないでしょうし、少なくとも現在これらのユーザーがさらされているリスクを大幅に増加させることはないでしょう。 フォトライブラリに社会保障カードの写真はありますか? すべてのパスワードをWord文書に保存していますか?(これは絶対にしないでください) とにかく、Recallの機能を有効にする前に、自分が何に同意しているのかを正確に理解することが重要です。 あなたの金融口座に侵入したいハッカーであろうと、興味津々な友人であろうと、RecallはPCのパスワードを持つ誰にとっても、あなたのPC上で行なわれた活動全体を検索しやすくする機能なのです。 Source: Microsoft, YouTube, BBC
真栄田若菜/OCiETe