Microsoftの新AI機能「Recall」はPC内検索が捗る!…でも重大なリスクも
私たちは、検索機能がうまく機能することを当然のことだと捉えています。PCで特定のメール、写真、またはドキュメントを検索して、それらがすぐに表示されても、その事実について特に考えることはありません。 しかし、たった1つのファイルを見つけるのに10分もハードドライブをくまなく探し回ると、気が狂いそうになります。 そこで、Microsoftは大きなセキュリティリスクを伴う可能性があってもなお、この新しいRecall機能が役立つことを期待しています。
「Recall」はどんな機能?
Recallの核心はシンプルです。 Recallは、セッション中にPC上で行なっている操作に対して、スクリーンショットを密かに撮り続ける機能です。 Recallで検索を実行すると、セッション中に撮影したスクリーンショットの中から、探しているものに関連する可能性のあるPC操作履歴の瞬間を探し出します。そして、スクロール可能なタイムラインにつなぎ合わせるのです。 実際にはどう機能するの? たとえば、仕事用に作成したスライドショーを探している場合、Recallでそのスライドを検索すると、PowerPointで作業していた時や、プレゼンテーションを行なった時のスクリーンショットが表示されるでしょう。 画像も同様です。公園で撮った犬の写真を探している場合、フォトライブラリで開いた時のスクリーンショットや、友人や家族に写真を送信するためにチャットアプリを開いた時のスクリーンショットが表示されるかもしれません。 Recallは、これらのスクリーンショットをアクティブなアプリと関連付けます。タイムラインをスクロールすると、どのウィンドウを使用していたかだけでなく、Recallは起動していたアプリとその時刻も表示します。 そのため、2月のPowerPointセッション自体を探している場合は、Teamsからのスクリーンショットは全てスキップできます。 確かに斬新な機能ではありますが、このような機能を打ち出したのはMicrosoftが最初ではありません。 macOSのRewindも同様の機能を提供しています。Rewindは、Macで行なうすべてのアクティビティ(音声の書き起こしも含む)を記録して、検索可能にする機能です。 もちろん、ここでの大きな違いは、RecallがMicrosoftによって開発された機能であるのに対し、RewindはmacOS上のサードパーティーの開発者によってのみ提供されているという点でしょう。 すべてのPCで使用できるわけではない また、すべてのPCで(たとえWindows 11を搭載したPCでも)Recallを使用できるわけではありません。 Recallは、MicrosoftのAI搭載パソコンの新しい基準である「Copilot+ PC」専用に搭載された機能です。 「Copilot+ PC」には、Snapdragon X PlusとSnapdragon X Eliteチップが搭載されており、ローカルAI処理に対応する専用のニューラル処理ユニット(NPU)が備わっています。 Recall機能が発売されたとしても、Surface ProやSurface Laptopのような新しいマシンを持っていない限り、Recallを試すことはできません。