【40代50代にこそ大切な「自分軸」の作り方とは?④】思考のクセを手放すヒント
「頑固な年代」は、「気づきの年代」にもなれる
──── 「もしかすると私は、自分の正しさを証明しようとしているだけなのかも?」と、少しでも気づけたら、しめたものですね。 OCO:本当にその通りです。ご自身の中に、「~であらねばダメ」と思い込んでいる事柄はないかを振り返るには、第2回でご紹介した、自己対話用のノートを活用するのが有効です。感情的になっている時、できる限り余白のあるひとりの空間(集中力を要するので、夜より日中が◎)に身を置いて、お気に入りのお茶やコーヒーの香りなどに包まれながら、「今自分は、どうしたいのだろう?」「何を思い通りにしたいと考えているのだろう?」「なぜ自分でなく、他者をコントロールしたり、変えようとしたりする思考をしてしまうのだろう?」という問いに対する答えを、自己対話用のノートに書き出してみましょう。 ──── 頑固さと怒りの構造を知る。そして気持ちを落ち着けて、自らを縛っている観念、思い込み、強くこだわっていることは何かを、自己対話ノートを通じて言語化してみる。それらの方法で、自分ではなかなか自覚できない頑なさが浮かび上がってくる、ということですね。 OCO:はい。自らの本来的な幸せへ向かっていくために、内側に気づいていくのです。心の揺らぎを少し緩和するためには、自分を縛っているこだわりを、少しずつ柔和にしてみましょう。そして、刷り込みやこだわりを解放することで、よりスムーズに望みは叶えられるという方法も同時に模索して、新たな体験を味わっていきましょう。すると次第に、ほかのものの見方、選択にも気づけるようになっていくので、「ねば・べき」という思考のクセも、感情の起伏、心の揺らぎも、自然となだらかになっていきます。人生を歩む上で、そういったプロセスを経て柔軟な視点を持ち、穏やかであれることは、大きなメリットへとつながります。 ──── 頑なになりがちな年代であっても、変わる方法はある。それは希望ですね。 OCO:年齢とともに自らを支える価値観が強固になり、いつからか自分を縛るものになってしまう、という側面はたしかにあると思います。けれど別の見方をすれば、40代、50代のOurAge世代という年齢の方々だからこそ、ご自身の中にある思考のクセに気づき、改善することもできる。経験を重ねたからこそ、「私はどうありたいか」という自分軸に立って考えられる力を手にされていると感じています。 実はとてもやわらかい、余裕の在る「気づきの年代」なのだとも言えるのです。