「現状に満足せず、常に課題を見つけ続けてきた」車いすテニス・国枝さん会見2月7日(全文2)
2021年の東京パラリンピック大会で金メダルを獲得するなど、車いすテニス男子で長年活躍してきた国枝慎吾さんが7日、都内で引退会見を行った。 【動画】車いすテニス・国枝さんが引退会見「最高のテニス人生を送れた」(2023年2月7日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「車いすテニス・国枝さんが引退会見「最高のテニス人生を送れた」(2023年2月7日)」に対応しております。 ◇ ◇
車いすテニスのレベルはどう上がっていったか
記者:朝日新聞の稲垣と申します。国枝さん、お疲れさまでした。あ、こっちにいます。 国枝:【*****00:20:10】。 記者:すいません。国枝さんというと、「俺は最強だ!」という言葉とともに、きのうの自分より今日の自分のほうが強いという言葉を長年聞いてきました。2006年に世界のトップになってから長年トップでいらっしゃいましたけど、ここに至るまで車いすテニスのレベルっていうのはどんなふうに上がっていったのか。あまり自分のことを自慢しない国枝さんですけど、バックハンドの進化だったり、ライバルの成長だったり、そこら辺を少し語っていただけませんか。お願いします。 国枝:本当にこれはやっぱり、どのスポーツにも言えることかなっていうふうには思いますけど、年々やっぱりスポーツのレベルって上がっていきますよね。僕自身も、今現在の自分の状態でプロ転向した2009年の自分と戦っても、間違いなく勝てるだろうなっていうふうに思えるぐらい、やっぱり車いすテニスのレベルっていうのは年々上がってきてますし、今でもなお成長中だとは思います。 難しさ。「俺は最強だ!」っていって世界1位を2006年から続けてきて、何が難しかったかなって思うと、2位とか3位のときっていうのは、やっぱり1位の人の背中を見て、その1位の選手に勝つために自分自身どうしていけばいいのかっていうのが、組み立てていくわけなんですけど、1位になった瞬間に誰の背中も見えなくなってしまうっていうことが、やっぱり難しさとしてあって。 でもやっぱりスポーツのレベルっていうのは上がっていくわけで、自分自身が現状維持のままだと、やっぱり相対的には衰退してるっていう状態になってしまうので、この1位の状態でも、なおかつ自分の中で課題を見つけて、いかに成長していくかっていうところが難しさでもあり、面白さでもあったかなっていうところで。そういう意味では、こうして2006年から今年の2023年まで長いこと1位を続けられたっていう理由は、やっぱり現状に満足せずに、常に自分の中の課題を見つけ続けてきたっていうところの難しさにチャレンジしてきたことが、1つ要因としては挙げられるかなっていうふうに思います。 司会:ありがとうございました。では続いてご質問のある方、挙手をお願いいたします。では、先ほどちょっとえんじの服だったんですが、次、オレンジ色の方、そちらにいらっしゃいますが、よろしくお願いいたします。