「現状に満足せず、常に課題を見つけ続けてきた」車いすテニス・国枝さん会見2月7日(全文2)
日本の車いすテニス界にどう関わっていきたいか
記者:元日刊スポーツの吉松ですが。先ほどTBSさんの最後の質問で、セカンドキャリアのお話をされてましたけども、柳井社長もおっしゃってたように、今までが助走で、これからがスタートだとすると、日本の車いすテニス界が、国枝慎吾がいなくなったあと、どうなっていくのか、どうなってほしいのか。それで、それにどうやって国枝さんは関わっていきたいのか。ちょっとそこら辺を教えてください。 国枝:いや、先日の全豪オープンでもドローの数が、ここ最近は、グランドスラムが8から16まで選手を拡大して受け入れているので、その結果、日本人の選手も、世界中でも、一番多い人数が今はグランドスラムで戦えるようになってきてると。その筆頭でもあります上地選手だとか、そして今やっぱり急成長の小田選手、ほかの選手も含めて、相当、日本の車いすテニスは、レベルは高いと思います。その選手たちが、これからどうやってこのスポーツを発展させていくかっていうのは、もちろん僕自身も楽しみなところもありますし。 また、日本では2019年から、ATPのジャパンオープンでは、車いすの部も創設していただいて、昨年は本当に満員のお客さんの前でプレーできたっていうところも、やっぱり僕の中では、この車いすテニスっていうスポーツを、本当にスポーツとして受け入れられた瞬間でもあったなっていうふうに感じたところもあるので、そのスポーツとしてっていう舞台にようやく上がってきたなっていうところで僕はもう40手前になっちゃってたので、これがまた25歳ぐらいだったら、まだまだいくぞっていう、ここから楽しいぞっていうところかもしれませんが。
託せる人たちがすでに日本にはいる
でもそれを託せる人たちが、もうすでに日本にはいますし、そういった方たちのサポートももちろんしていきたいし、そういった大会に、自分自身も関わっていきたいっていう気持ちももちろんあります。 じゃあどうやってこれから世界の車いすテニスが発展していくべきかっていうところに関しても、ずっと思ってたのは、このジャパンオープンの例が1つ、すごくいい例かなっていうふうに思ってて。ATPだとかWTAという健常者のプロの大会にどんどんこうやって車いすテニスの部をつくっていただいて、そこでプレーする環境って一番手っ取り早いというか、車いすテニスのプロモーションにもすごくいいことかなっていうふうに思うので、そういった大会をもう世界各地でつくっていくってことも、もしかしたら僕が何か手伝えることかなっていうふうには思っているので、そういったことも含めて関わっていけたらいいなというふうに思ってますね。 司会:ありがとうございました。では続いて挙手をお願いいたします。3列目の中央の黒いセーターの方、お願いします。