「ツウの間で知られる世界最高峰イベント」130を超えるブランドが集まった時計展示見本市『香港ウォッチ&クロックフェア』を時計ライターが現地レポート!
興味深いイベントやジャーナリスト向け会合も!
「Salon de TIME」では、数多くのイベントが催されていたのも特徴です。 「中国時計職人の美意識の進化」と銘打たれたイベントでは、中国の著名な時計評論家や中国時計ブランドのキーマンが登壇。これまでの歴史を踏まえたうえ、中国時計ブランドの現状と未来について熱く語り合っていました。 「ウォッチパレード」という、一風変わったショーも。モデルが次々とランウエイに現れながら手にした腕時計をアピールするという、他ではなかなか見られない構成です。時計そのものは小さくて肉眼ではよく見えないものの、そこは後ろのスクリーンに大きく写し出された映像でカバー。ただ座っているだけで何十もの時計を紹介してくれるのは、なかなかの体験でした。 本イベントの開催に合わせて行われたという「香港時計デザイン・コンペティション」の優秀作も展示されていました。香港の時計デザインの交流を促進し、創造性を育むことを目的としたもの。時計製造のこれまでの文脈からは離れた斬新なデザインや、中国らしい芸術表現がなされたものがあり、業界の明るい未来を感じさせるものでした。 一般公開は行わない、ジャーナリスト向けのイベントも。日本や中国、韓国、スイス、フランス、イギリスの時計協会関係者が一堂に介し、時計業界の現状を報告する場に。 ・スイスの時計輸出金額は2020年のコロナ禍以降堅調に回復しているが、2024年1-6月期輸出量は3.1%と微減。アメリカや日本は増加しているが、中国と香港がマイナスだった。 ・2024年1-6月期にスイスから世界へ輸出された時計のうち、500~3,000スイスフラン(約9万円~約53万円)は量も金額も20%近く減じているものの、3000スイスフラン(約53万円)以上の売上金額は増加している。 ・中国の時計産業は回復傾向にあり、2024年1-6月期は12.53%増だった。 といったことが伝えられ、新型コロナ禍騒動以降、業界全体が堅調に推移していることが報告されました。
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