「ツウの間で知られる世界最高峰イベント」130を超えるブランドが集まった時計展示見本市『香港ウォッチ&クロックフェア』を時計ライターが現地レポート!
クラシック&エレガンスな「ルネッサンス モーメント」
次に会場で目を引いたのが、ヨーロッパ発祥のブランドが集まる「ルネッサンス モーメント」。スイスやフランス、イタリアなどを母国とする複数のブランドが出展していました。 フランスからは、同国最大の時計メーカーであるピエール・ラニエが参加。クルマのホイールから着想を得たというスケルトンデザインが特徴の「パドック」は本誌でも紹介したことがありますが、その新作となるSSブレスモデルやラバーストラップモデルが展示されていました。 ロジェ・タロンがデザインしたMACH 2000シリーズでおなじみのLIPも。12時位置にリューズを配置したスクエアケースモデルなど、このブランドらしい独創的なモデルもラインナップしていました。 フランスの実力派ブランドとして知られるイエマでは、先出しとして「イエマ×アラン・シルベスタイン・リミテッドエディション」をお披露目。伝説的なフランス人時計職人かつモダニストアーティストならではのセンスを遺憾なく発揮したモデルとして、ジャーナリストやバイヤーが殺到していました。 日本ではさほど知名度はないものの、その独創性で一部のファンから支持されているスイスのグレコ・ジュネーブも出展。このブランドおなじみの六角形ケースにダイヤをセッティングしたラグジュアリーモデルを登場させ、アバンギャルドなスタイルを主張していました。 こちらも日本における知名度はそこまでないものの、1886年創業とスイスの老舗時計ブランドであるマタイ・ティソも展示。エレガントなデザインに大胆なオープンワークを組み入れ、モダンさを表現していました。 チェ・ゲバラも愛した時計として知られるスイスのマーヴィンも、1850年創業とやはり老舗のブランド。視認性に優れたムーンフェイズで、航空時計としての魅力を伝えています。
ファッショナブルなデザインが揃う「シック&トレンディ」
ファッションをリードするブランドを集めたという「シック&トレンディ」では、日本でもおなじみのブランドが参加していました。 イタリア生まれのスピニカーでは、ここが得意とするダイバーズを数多くラインナップ。海洋保護活動を行う「ホエール サンクチュアリ プロジェクト」とコラボしたモデルをはじめ、話題作を数多く発表していました。 展示ビジュアルから格別なこだわり見せていたのが、2010年に日本で生まれたタックス。カセットテーププレーヤーからインスピレーションを受けた「オートマティックカセット」や、ローライフレックスをモチーフにした「ツインレンズ」など、デザインソースと並べた展示が衆目を集めていました。 このほか、「Salon de TIME」では高度な職人技を活かした「クラフトトレジャー」、スマートモニタリング技術を搭載した先進の「ウェアラブルテック」といったテーマが設けられ、腕時計が魅せる多様な世界を表現していました。
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