トヨタのお膝元にホンダ・シビックで行ってきました|WRCラリージャパン2024取材の裏側
職場環境は充実
初日は8時頃に豊田スタジアムのメディアルームへ。温泉か古き良き居酒屋の入口を思わせる暖簾をくぐって中に入ると、大きな会議室に横長のテーブルが並べられ、4ヵ所に国際映像やライブタイミングが映し出される大型モニターが設置されていた。 もちろん、現代メディアの生命線である電源とWi-Fi完備。またメディアルームの近くには、ラウンジが設けられ、大会スポンサーのひとつであるチェリオのライフガードやお茶などが無料配布された。こちらも非常にありがたい。 この日の午後には、FIAのメディアペン(Media Pen)が行なわれた。この単語に聞き馴染みのない方も多いかもしれないが、こちらはドライバーやチーム代表などにメディアが取材するエリアのこと。Penには“小さな囲い”といった意味もあるのだ。motorsport.com日本版では、同じタイミングで航空自衛隊ブルーインパルス飛行隊長の江尻卓にインタビューを実施した。
メディアはどうやって働いている?
その後はセレモニアルスタートの取材。ここでも豊田スタジアムの特設ステージにマシンを止めたドライバーたちに話を聞くことができた。続くスーパーSSはコース全体を見渡せる席から、motorsport.comグローバル版/英国AutosportのWRC担当を務めるトム・ハワードと一緒に観戦。木曜日から2万人以上の観客が集まったことに驚きを隠せない様子だったが、実際に今年のラリージャパンでは合計来場者数が増加し、イベントエリアには子供連れの姿も多かった印象だ。 翌日からラリージャパンでは本格的な林道ステージが開始され、ここから最終日にかけて、メディアルームでステージレポートを作成しつつ、サービスパークに帰ってきたドライバーに話を聞くことができるメディアゾーンで取材を行なうという日が続いた。 それ以外にも専用アプリやWhatsAppを通じてFIAからの最新情報を仕入れて、記事として展開していった。本拠地である豊田スタジアム以外にも、午前/午後ループの間にメディアゾーンが隔地に設定されたが、motorsport.com日本版としても、グローバル版としてもラリーの現地取材では基本的に“ワンマンアーミー”。話題に事欠かないラリージャパンでは、メディアルームを離れることはできず、腕が4本あったらいいのにと思う瞬間もゼロではなかった。