日産ブースに展示されていた「マダイルヨ」

日産は幕張メッセで開催された「Japan Moblity Show Bizweek 2024（ジャパンモビリティショー ビズウィーク2024）」で、子どもの車内置き去り事故を防止するロボット「マダイルヨ」を出展した。愛くるしい見た目をしたこのインテリジェント・パペットは、どのような挙動で置き去りを教えてくれるのだろうか？ 【写真】モフモフで愛くるしい支援ロボット「イルヨ」をもっと見る！

「マダイルヨ」の制作パートナーを募集中!?

10月15日～18日に、幕張メッセで開催された「ジャパンモビリティショー ビズウィーク2024」（旧:東京モーターショー）。日産ブースにでは、子どもの車内置き去り事故を防止する小さなロボット「マダイルヨ」が展示された。 マダイルヨのベースとなったのは、2024年1月に、日産自動車と赤ちゃん本舗が共同発表した子守り支援ロボットの「イルヨ」で、日産のセンシング技術から着想を得て開発したもの。マダイルヨはリアシートのチャイルドシート横に設置する「イルヨ」と、ドライバーズシートのドリンクホルダーに取り付ける「ベビー イルヨ」の2体で構成されている。ひとりで運転中のドライバーがベビー イルヨに特定の言葉をかけると後ろのイルヨが作動し、手を振ったり、“いないいない バァ”などの動きをして、後ろ向きに座る赤ちゃん（1歳半までは後ろ向きが義務）をあやすことができるというもの。またイルヨは赤ちゃんの表情を読み取ることができ、赤ちゃんが眠るとベビー イルヨも目を閉じてその状態を伝えるというものだった。 今回発表したマダイルヨは、イルヨに子どもの車内置き去り事故を防止する機能を追加したもの。動作としては、車内のイルヨと保護者のスマートフォンを無線で接続し、電波の強弱から距離を推定して保護者が離れてしまったことを認識。さらにイルヨの表情認識カメラによって赤ちゃんが車内に残されているかを確認し、そのままの状態でしきい値（約3m）以上離れると、保護者のスマートフォンにアラートが通知されて警告音が鳴り続ける、というもの。 日産の担当者によると、例えば保育園へのお迎えの際に急に会社からトラブルの電話がかかってくるなどで慌てると、意図しない置き去りをしそうになったことがある人の割合は5人に1人という調査データがあるという。この数字からでも、悲惨な子供の置き去り事故が頻発していることがわかる。 また、「いくらなら購入できそうか」というユーザーアンケートへの回答では「1万円～3万円だったら買ってもよい」という声が多かったそうだ。 イルヨは現時点ではまだ商品化されておらず、「日産が作るとかなり高額になってしまうので、今回のモビリティショーで制作してくれるオモチャ会社などを見つけたい」としている。 日産ではこのほか最新BEVの「アリアB9 e-4ORCE」を展示していた。