男性は要注意。謎多き「群発頭痛」の特徴と対策(専門家が監修)
頭がズキズキすることだけが頭痛と定義づけているなら大間違い。「頭がスッキリしない」のも、実は頭痛かも。日本人の3人に1人は頭痛持ちといわれるほど身近で、国民病ともいえるのに、なぜか「たかが」と軽視されがちだ。今回は、3大頭痛と呼ばれる、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛のうち、群発頭痛の原因やメカニズム、改善法まで徹底解説![監修・取材協力/丹羽 潔 取材協力/頭痛ーる(提供元/ベルシステム24)]
教えてくれた人
丹羽潔先生(にわ・きよし)/〈東京頭痛クリニック〉理事長、頭痛外来のある〈にわファミリークリニック〉院長。日本頭痛学会専門医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医など。指導医として後進も育成。著書は『最新 頭痛の治し方大全』。
グワングワングワン!!! と痛む
3大頭痛の一つ、群発頭痛の該当者は50万人ほどと少ないながらも、20~30代の男性に多く見られるのが特徴で、その痛みは激烈だ。
主たるメカニズム
基本的には原因不明。最近では頸動脈管説が有力視
チェックリスト
・薬を服用しないと15分~3時間痛みが続く ・片側の目がえぐられるように激しく痛んだり、顔や歯も痛む ・痛すぎてじっとしていられないが、動いてもラクにはならない ・少量の飲酒ですぐ頭痛が始まる ・年間で決まった1~2か月だけ起きる ・必ず同じ片側が痛む ・頭痛と同じ側に涙、目の充血、鼻水・鼻づまり、まぶたのむくみ
一年のうち一定の期間中、連日一定の時間に表れる激しい痛みが、15分~3時間ほど続くのが特徴。眼球の奥裏側や、眼球の周囲に激痛が走り、その痛みが側頭部、下顎、歯に広がることがある。あまりの痛さのため、じっとしていられないほどの痛みだ。 発生するメカニズムは未解明の部分が多くさまざまな説があるが、最近では過度に拡張した内頸動脈と交感神経が頸動脈管という骨管内で“激突”する「頸動脈管説」が有力視されている。 「市販の鎮痛薬は一切効かないので、群発的に激烈な痛みが起こるという自覚があるなら、速やかに専門医の受診を」
取材・文/板倉みきこ(初出『Tarzan』No.879・2024年5月9日発売)