インハイでブレイクなるか。動ける189cmレフティー、旭川実MF澁谷陽が躍動中
高校進学後、身長は10cm伸びて現在は189cm。成長が続いていたことで身体が思うように動かない時期もあったという。だが、課題の「相手より先に動く」に取り組み続けたことが今になって活きている。 【写真】「なんと!」「こんなかわい子ちゃんが…」ユニ姿で連番観戦した“美女2人”に脚光 旭川実高(北海道)のMF澁谷陽(3年=北海道コンサドーレ室蘭U-15出身)がインターハイ開幕を控えた「第13回堺ユースサッカーフェスティバル」で抜群の動きを見せていた。 東邦高(愛知)戦(20日)の後半、セットプレーでは味方のサポートもあって、圧倒的な高さから2本の決定的なヘッド。いずれも相手守備陣の好守によって阻まれたが、違いを示した。加えて、ダイナミックな動きでこぼれ球を回収し、DFを振り切ってクロス。予測の速さもあって「動ける」大型ボランチは、自信を持つ左足キック、球際での強度も含めて抜群の存在感を放っていた。 「本職は(CBで)ボランチとかじゃないので。でも、今日は上手くいったかなと思います。成長も止まってきて、感覚とかも、だんだん定着してきたっていう感じです」。富居徹雄監督の下、時間を掛けて育まれてきた大器がブレイクの兆しを示している。 今年の年明けには、U-17日本高校選抜候補の活動に参加。今年の高校サッカーシーンの主役候補たちとの競争で消極的な姿勢になってしまったことを反省する。U-17日本高校選抜の指揮を執った富居監督からも、「そういうところでちゃんと自分の良さなどを発揮できないと、高いレベルではできない」と指摘されたという。その経験も糧に、大舞台での活躍を目指している。 27日のインターハイ初戦の対戦相手は、昨年度の2冠王者・青森山田高(青森)だ。澁谷は強敵との戦いを歓迎。そして、「自分たちは、その速さ、強さとか、しつこさとか、ずる賢さとか、頭の部分とか、そういった部分で相手を上回っていく。そして、とにかく個人のところで負けないっていうことをベースでやってきてるんで、そこを70分間やり続けるっていうことが勝利に繋がるのかなと思います」。強さ、速さを特長とする青森山田相手にどこまで力を発揮できるか、注目だ。 昨年、地元・北海道開催のインターハイは2試合で交代出場したが、ベスト16敗退。「高校生活最後のインターハイということで、 2年生ではインターハイに(先発として)出れなかったっていう悔しさもあるし、そういった面でも、やっぱり自分が出た時に何かチームのためにやるべきことっていうのをしっかりと発揮して、それでチームへの貢献に繋がれば良いかなと思います」。目標は「全国ベスト4」。課題に挙げる試合を通しての集中力を維持し、動ける大型レフティーが目標達成に貢献する。