ラグビー日本代表の顔が100回目の早明戦で魅せた! 矢崎由高が明治大の夢を粉砕
【強制的に1週間のオフを取らせる決断】 矢崎の見事なトライとその後のPG(ペナルティゴール)で、早稲田大は27点とリードを拡大。ゲーム終盤は明治大の猛攻を受けるも粘りのディフェンスでしのぎ、記念すべき100回目の早明戦を制した。 この勝利によって、早稲田大は6年ぶり24度目の対抗戦優勝を決めるとともに、元日本代表FB五郎丸歩が主力だった2007年以来となる全勝優勝を成し遂げた。早明戦の通算成績は早稲田大の56勝42敗2分。 試合後、矢崎は20歳らしい元気な笑顔を見せた。 「明治大が強く、こういう(クロスゲーム)展開になるのはわかっていたので、自分たちがやってきたことを、芯をぶらさずに80分間やり続けた。僕の年齢の5倍くらい伝統がある試合に出られたこと、早明戦でファンに勝利を届けることができて、とてもうれしいです!」 今季はこれまで調子が上がらなかったことも、喜びを爆発させた理由のひとつだろう。対抗戦で早稲田大が連勝を続けるなか、本人も「ここ何試合かは、自分のパフォーマンスにすごく納得がいってなかった」と話していたからだ。 大学1年時から早稲田大のエースとして躍動してきた矢崎は、今年2月からU20日本代表や日本代表活動にも参加。夏から秋にかけてはエディージャパンの一員としてテストマッチに5試合出場し、10月26日のニュージーランド代表戦も先発した。さらにサモアやカナダへの遠征も経験し、その合間に早稲田大の試合にも出るという超多忙な日々を送っていた。 オールブラックスに19-64で大敗したあと、矢崎はこう語っていた。 「自分に足りない部分はたくさんありましたが、これからの可能性を信じて使い続けてくれたエディー(・ジョーンズHC)さんには感謝しています。(大学に戻っても)自分のスタンダードを下げず、また日本代表の舞台で活躍できるように、この半年間やっていきたい」 矢崎は高い意識を持って、大学ラグビーシーズンを迎えた。 しかしながら、早稲田大の授業や練習に参加しながら日本代表活動にも参加すれば、心身ともに疲れが出るのは致し方ないこと。大田尾監督は11月の中旬、矢崎に1週間のオフを取らせることにしたという。