ラグビー日本代表の顔が100回目の早明戦で魅せた! 矢崎由高が明治大の夢を粉砕
12月1日、東京・国立競技場で100回目を迎えた関東大学ラグビー対抗戦の伝統の一戦、早稲田大と明治大との「早明戦」が行なわれ、4万人を超えるファンが集った。 【ラグビーW杯フォト】日本代表「ブライトンの奇跡」プレイバック(23点) 早稲田大は開幕から6戦全勝、明治大は5勝1敗。今季は両校のプライドを賭けて、優勝のかかった大一番を迎えた。早稲田大は7点差以内の敗戦でも優勝が決まるだけに、明治大は3トライ差&26点差の勝利が必要となる。 「これまで築き上げてきた先輩たちの(早明戦の)歴史が途絶えることはない。その一員になることを誇りに思うし、責任がある」 日本代表で今年ブレイクした早稲田大FB矢崎由高(2年)は、固い決意を抱えて100回目の早明戦に臨んだ。 ※ポジションの略称=HO(フッカー)、PR(プロップ)、LO(ロック)、FL(フランカー)、No.8(ナンバーエイト)、SH(スクラムハーフ)、SO(スタンドオフ)、CTB(センター)、WTB(ウイング)、FB(フルバック) 試合序盤は、接点の圧力で勝る明治大のFW陣が「前へ」の気合いを見せた。しかし、早稲田大は「接近・展開・連続」を武器にFWとBKが一体となってアタックを繰り出し、前半は数少ないチャンスをしっかりものにして12-10のリードで折り返した。 早稲田大を率いる大田尾竜彦監督は、後半開始時にピッチへ選手を送り出す時、矢崎に「頼んだよ!」と声をかけた。 「(矢崎は)非常にいいメンタル状態で、気負いもなく、自分のやるべきことをクリアな状態で試合に臨んでくれた。おそらく後半、トライを取ると思っていた」 17-17の同点で迎えた後半21分、大田尾監督の言葉は実現となる。 キャプテンHO佐藤健次(4年)の意表を突くゴロパン(地面を転がす短いキック)で相手陣内奥まで攻め込むと、連続攻撃のなかで矢崎がSH細矢聖樹(4年)のパスにスピードを上げて走り込み、相手ディフェンスラインを突破。最後はタックルを受けながらも、右手をゴールラインに伸ばした。