人生100年時代を健康に生きるカギ「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5選【最新研究で明らかに】
人生100年時代に大切なのは、「健康寿命」を延ばすこと。そしてその秘訣は、運動、睡眠、そして食事にある。今回は健康寿命を延ばすのに欠かせない「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5種類をご紹介したい。 最新の研究で、「脳の老化」を遅らせるための最高の栄養素があきらかになった。イリノイ大学とネブラスカ大学リンカーン校の研究者たちは、65歳から75歳の100名の参加者を対象に、食事アンケート、身体機能評価、認知機能検査、MRIスキャン、絶食後の血漿サンプルの採取が行われ、特定の食事と脳の老化の遅延との関連を探った。そして、研究者たちは、老化の進行が遅いタイプは、これまでの研究でも体に良いとされてきた地中海食に似た栄養摂取と関連があることを発見した。研究結果によれば、以下の栄養素が脳の老化を遅らせることに寄与していることが明らかになった。 <写真>【最新研究で明らかに】人生100年時代を健康に生きるカギ「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5選 ■脳の老化を遅らせる栄養素 5選 ■■脂肪酸 魚介類や健康的な調理油に含まれる。脂肪魚はオメガ3脂肪酸(EPAとDHA)を豊富に含み、脳の健康をサポートする重要な役割を果たす。週一回魚介類をとると、アルツハイマー病や認知症のリスクを低減することが示された。特にサーモン、タラ、カレイ、イワシなどがおすすめだ。 ■■抗酸化物質 ベリー類、ニンニク、トマト、ナッツ、その他多くの果物や野菜に含まれる。ベリー類は抗酸化物質やポリフェノールが豊富で、心血管疾患やガン、アルツハイマー病に対する保護効果があるとされている。特にイチゴとブルーベリーには抗炎症効果があり、高齢者の記憶力や学習能力の向上に役立つ。例えば、60歳から75歳の高齢者が90日間、毎日2カップのイチゴを摂取したところ、記憶力や学習能力が改善したという研究結果がある。また、プルーンは腸内の健康や骨の健康に良いだけでなく、脳にも良い影響を与える。プルーンにはカリウムやビタミンB6、銅が豊富に含まれており、これらは神経系の機能に効果がある。さらに、ココア豆はフラバノールが豊富で、これには炎症を抑える効果がある。ダークチョコレートを選ぶことで、より多くの保護的なポリフェノールを摂取することができる。 ■■カロテノイド ほうれん草、ケール、ニンジン、ブロッコリーなどの野菜や柑橘系の果物などに含まれる。柑橘類には、ノビレチンと呼ばれるフラボノイドが含まれており、これは神経細胞を保護し、抗炎症効果を持つとされている。 ■■ビタミンE 果物、野菜、魚介類、種子、ナッツ、オイルなどに含まれる。クルミを摂取することで、認知機能の改善や記憶力の向上が期待できる。さらに、クルミは心血管疾患やⅡ型糖尿病のリスクを低減する効果も。また、地中海食の主食であるエクストラバージンオリーブオイルは、ポリフェノールやビタミンEが豊富で、認知症のリスクを低減する効果がある。毎日半テーブルスプーン以上のオリーブオイルを摂取することで、認知症による死亡リスクが28%低減することがわかっている。 ■■コリン 卵黄、牛肉、乳製品、野菜に含まれる。コリンは記憶力や思考、気分の調節に関与しており、アルツハイマー病を含む認知症のリスクを下げる。卵黄には特に豊富にコリンが含まれている。 毎日の食事が未来の自分を作ることを意識し、これらの栄養素を積極的に取り入れていきたい。 出典:These 5 foods can slow aging in your brain, new study finds Nutrients in the Mediterranean diet linked to slower brain aging Food for thought: Study links key nutrients to slower brain aging
山口華恵