丸亀製麺の勝ち続ける戦略とは? MMMを採用して感性をデータで測り、マーケティングの勝率を高める!
ブランド力を強くして右肩上がりをつくる!
さらに丸亀製麺では、「ブランド力」と「CX(店舗体験)」との掛け算で、マーケティング戦略を実施していこうと考えている。ブランドコミュニケーションで選ばれる“パーセプション”と“衝動”を創り、店舗ではそのブランドの“実感”を創るわけだ。 たとえば、2024年春にはブランドコミュニケーションの一環として、全店舗に「麺職人」と呼ばれる専門人材の配置を完了した。うどんの美味しさがさらに向上し、パーセプションが強化され、それにともなって「うどんが美味しい」というブランド価値の強化も期待できる施策だ。
さらに、1.5カ月ペース、年8回実施する期間限定フェアメニューによって、食べたいという“衝動”の山を創った。麺職人の全店配置でブランド価値のベースを高め、フェア商品で「お店に行きたい」という衝動を突き動かすわけだ。
データ活用の大前提とは?
さて、ここからは丸亀製麺のデータ活用の話になる。間部氏は、「データ活用は、持続的な成長のために勝つ確率を高めるために行う」ことを大前提とし、「スピードを意識している」と語る。そのため、未来はこうありたいという展望をし、仮説を立て、分析し、アクションを行っているという。 加えて、以下3つの基本理念が提示された。 1. 変化し続けることで、持続的な成長が達成できる 2. 未来を描いて、未来志向(アクション思考)のデータ活用 3. 熱いデータしか扱わない(冷たいデータでは動かない) このうち、3つ目の“熱いデータ”とはどういう意味だろうか。間部氏は「思い入れのあるデータ、血の通ったデータであってこそ、組織は動く。逆に冷たいデータ、遠いデータでは相手には伝わらない、動かない」と説明した。
■ マーケティングモデルの構築
まずはマーケティングモデルの構築を行った。効果測定の正確性を確保するための重要な作業だ。次図が、丸亀製麺のマーケティングモデルである。