【福岡ボート(サマータイム)一般】中村尊 あとは水面の感覚を取り戻すだけ
<25日・福岡ボート・2日目> 価値のある3着だった。2日目10Rで中村尊(44)=埼玉=は不利枠を迎えたが、6コースから見事なレースぶりで3着を確保。「6号艇で3着はかなり大きい。いいレースができた」。ここまで未勝利だが、不利枠かつ賞典レースでの3着は白星以上の価値があり一気に流れは好転した。 成績通りに機力も一変。初日は平凡な動きに首をひねっていたが、ペラ調整を施すと見違える動きに昇華している。「ペラを伸び型に叩いたら、中間速が良くなったし、しっかりグリップしていて回り足もいい」。タッグを組む30号機は低調機シリーズの今節では上位の一角。底力を引き出して大きなアドバンテージを得ることに成功した。 福岡は昨年11月に行われた同じauじぶん銀行賞以来の参戦。当地では凡走が少なく、「福岡はすごく好きな水面」と自信を持っているが、今回はやや様子が違うとも。「Sもターンもいつもの福岡の見え方と違う」。この感覚を取り戻すことが今節の鍵を握っている。「福岡は今年初めてなんでまだ体が福岡仕様になっていないのかな。エンジンはほぼ仕上がったので、あとはこの感覚だけだと思う」。言い換えれば完調宣言はもう間近。当地巧者が遅ればせながら、さらなる反転攻勢に出る。(森 大輔)