もしもワニに噛まれそうになったら…イノシシに突進されたら…。いざという時の、命を守る対処法を解説
自然災害や事故、犯罪など、特に子どもの身の回りには危険がいっぱい。そんなとき、子ども自身が「危険」を察知し、対処する力を身につけることが大切です。そこで、池上彰氏監修の『いのちをまもる図鑑』より一部抜粋してご紹介します。確率は低いですが、「まさか」が起きる可能性はゼロではありません…。「目の前にワニが!」「イノシシが突進してきたら」どのように対処すればいいのでしょうか―― 【書影】池上彰監修!あらゆる危険から「命を守る方法」を全網羅『いのちをまもる図鑑』 * * * * * * * ◆目の前にワニ! そんなとき、どうする? 旅行先の水辺で遊んでいるとバシャン! と大きな音がしました。振り向くと、目の前には大きくを開けたワニが!こんなとき、あなたならどうしますか? (1)ワニの口につっかい棒を差しこむ (2)ワニに背を向けて逃げる (3)両手を高くあげて威嚇する
◆正解は(2) ワニにかまれそうなときは、背を向けてにげる! ワニが目の前に現れたら、迷わず背を向け、なるべく遠くまで全速力でにげましょう。 ワニはいつも水中にいるので陸では動きがおそい……かと思いきや、時速16kmほどで走れるといわれており、油断できません。ただ、ワニには持久力がないため、遠くまで追っては来ないでしょう。 余裕があれば、ワニの目から死角となる、ワニの尾側ににげるとなお安心です。 これやっちゃダメ! (1)ワニの口につっかい棒を差しこむ ワニのかむ力は250kg以上で、ライオンの約5倍の強さ! つっかい棒ぐらいではかんたんに腕ごとかみ砕かれます。 (2)両手を高くあげて威嚇する ワニは馬やゾウでさえも躊躇なく襲う生き物。人間が威嚇したぐらいではまったく動揺しません。逆に興奮させてしまうおそれもあります。 ●ワニのおそろしい必殺技「デス・ロール」 ワニのもっともおそろしいポイントは、「デス・ロール」!体を高速回転させ、くわえた獲物の体を食いちぎるという、とんでもない必殺技です。 運悪くワニにかまれ、回転されて水中に沈められたら一巻の終わり。ワニの口には絶対に近づかないように! ワニに出合うことはめったにありませんが、山での遭難や川や海での水難事故などが増加するこれからの季節、「命を守る知識」は子どもから大人までの必須教養です。