難病・アンジェルマン症候群の息子、夏斗くんの就学先は「特別支援学校」。元サッカー選手 島村毅さん&由子さんが「選んでよかった」と安堵する理由
毎日、元気に特別支援学校に登校
湘南ベルマーレでプロサッカー選手として活躍していた島村毅さんには、2人のお子さんがいます。長男・夏斗くんは、アンジェルマン症候群という難病を抱えています。アンジェルマン症候群は、出生1万5000人に1人の割合で見られるまれな病気で、重い知的障害や運動発達の遅れなどが特徴です。 1年半前にもHugKumでは取材をさせていただきました(★関連記事)。今回はその後ぐんぐん成長している夏斗くんについて、島村毅さんと妻・由子さんに前後編でインタビュー。前編は、夏斗くんが通う特別支援学校についてうかがいました。 【画像4枚】夏斗くんはじめ、島村さんご家族の写真はこちら 以前、インタビューしたときは「特別支援学校に通い始めることに不安もあります」と語っていた、島村毅さん・由子さんご夫婦。しかし学校生活は順調なようです。 「夏斗は小学2年生になりましたが、特別支援学校が大好きです。朝、いつも僕が夏斗と下の子を連れて、夏斗を特別支援学校の送迎バス乗り場まで送るのですが、元気に笑顔で登校してくれます。バス停が下の子が通う保育園の近くなんです。そのまま下の子を保育園に送るのが日課です」(毅さん) ■入学前は、特別支援学校でよいのか悩んだ時期も 「最初は、特別支援学校ってどんなところなんだろう? 夏斗が馴染めるかな?って不安でした。また夏斗は発語がなく、着替えなどは自分でできませんが、歩くことはできるので、本当に特別支援学校でよいのかわからなかったんです。でも実際に通ってみたら、先生が1対1でついてくれて、丁寧に見てくれます。先生をはじめ、事務の人たちも子どもたちを温かく見守ってくれていて、可愛がってくれるんです。今では特別支援学校を選んでよかったと思っています」(由子さん)
医師からは「一生、歩けないかもしれない」と言われたのに…
夏斗くんは、元気で活発なタイプです。取材中も、ママ・パパに甘えて抱きついたりしていました。 「アンジェルマン症候群と診断されたのは2歳3カ月のときです。アンジェルマン症候群は重度の発達の遅れが特徴の1つで、医師には『一生、歩けないかもしれません』と言われ、帰り道、妻と泣きました。しかし今では目が離せないぐらいです。 リビングのドアは、夏斗が1人で外に出ないようにダブルロックにしているのですが、うっかりカギを閉め忘れると玄関のほうに出て行ってしまうんです。夏斗の姿が見えなくてヒヤッとしたこともあります。知恵もついてきて、カギの開け方も覚え始めたようなので何か対策を考えないと…と思っています」(毅さん) ■体育の授業にも参加 夏斗くんは特別支援学校で、体育の授業などを受けています。 「体育の授業では、カニ歩きや後ろ歩きなどをしているようです。給食もあるのですが、夏斗は離乳食後期ぐらいの硬さのメニューを食べています。家では、小さく切ったりはしますが、離乳食後期を目安にはしていません。誤嚥しないように注意してくれていることがわかります」(由子さん)