コーヒーを飲みすぎはNG? カフェインの過剰摂取の隠れた危険性
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 カフェインの摂り過ぎが体に良くないのは誰でも知っていること。最近ではアメリカの学校でエナジードリンク「プライム」が禁止されたり、カフェイン含有量の高い「パネラ」のレモネードを飲んだ10代の若者が亡くなる事件があり(彼女の両親はその後訴訟を起こした)、どれくらいのカフェイン摂取だと摂りすぎになるのか疑問に思う人もいるはず。カフェインの過剰摂取を起こすにはどのくらい飲む必要があるの? そこで、カフェインに関するあらゆる疑問を二人の栄養士に聞いてみた。朝のコーヒーには何が入っているのか、午後3時のダイエットコーラをやめておくべきか、知っておくべきことをご紹介。
カフェインが与える体への影響
「カフェインは、コーヒー豆や茶葉、カカオ豆、ガラナの実などの植物に天然に含まれる化学物質で、刺激剤として機能します」と、登録栄養士のアリー・マストさんは話す。カフェインは、コーヒーや紅茶など直接抽出した飲み物から摂取されることが多い。くわえてソフトドリンクやエナジードリンクなどの飲み物、スポーツサプリ、医薬品に添加するために、研究所や工場でも抽出されている。 カフェインが体のシステムに作用すると、少なくとも一時的には注意力が高まり、疲労感が軽減される。ミシガン州セントルイスにある「トゥー・シックス・フィットネス」のオーナーで登録栄養士のキム・ヤウィッツさんは、「カフェインは中枢神経系の活動を増加させ、脳と体のほかの部分の間の伝達速度を速めます」と語る。またマストさんによると、カフェインには、一日を通してアデノシンの体内蓄積を追跡し、眠気の合図を出すセンサーである「アデノシン受容体をブロックして疲労を防ぐ働きがある」そう。「アデノシンを除去できるのは睡眠だけです。カフェインからエネルギーは得られず、疲労するのが少し遅れるだけです」とマストさん。つまり、午後2時に飲むコーヒーは、避けられない疲労を遅らせるだけに過ぎない。 最初のうちは、カフェインがパフォーマンスを向上させる優れたツールのように見えるかもしれない。カフェインは「やる気と集中力を高めるだけでなく、学習力の向上、うつ病の予防、身体能力や代謝の改善にも効果があります」とマストさんは説明する。しかし、ヤウィッツさんいわく「過剰に摂取すると、不安、不眠症、下痢、イライラ、心拍数の上昇、そのほかの不快な副作用を引き起こす可能性がある」という。ごくまれに、死に至る危険性もある。