秋の京都旅行で絶対に行くべき名所はここ!京都在住の著名建築家3人がおすすめする必見スポット3選
京都大学名誉教授や京都工芸繊維大学名誉教授、京都芸術大学大学院教授を歴任する傍ら、建築家として大型の公共建築や商業施設、寺院や住宅などを設計してこられた岸 和郎さんは、京都の価値あるモダン建築を厳選。 また京都大学名誉教授で2020年に『庭/のびやかな建築の思考』を上梓された、庭にも造詣が深い建築家の竹山 聖さんは、京都を訪れるならぜひ訪れてほしいという個人的お気に入りスポットを公開。 【写真18枚】南禅寺の水路閣も!京都在住建築家がおすすめする京都建築巡りの名所
京都大学建築学科での17年間の教職を経て,プリヤデザイン一級建築士事務所代表として、その土地の環境や文化を大切にした住まい、店舗などの設計をされている高取愛子さんは、京都の「饗の文化」を支える「饗のための建築」を中心にセレクトしてくださいました。 京都在住かつ建築家として活躍されているお3方ならではの、ディープな京都案内です。 三者三様の視点で選ばれた、貴重で興味深いスポットの数々と解説をお楽しみください。
岸 和郎さんセレクト 先斗町歌舞練場(1927年)/中京区
京都大学建築学科を創設した建築家・武田五一(たけだごいち)が設計顧問を務め、大林組の木村得三郎が設計した作品。 武田五一は、京都大学時計台をはじめ京都市役所など、京都に限らず関西に多くの作品を残した建築家です。 先斗町歌舞練場(ぽんとちょうかぶれんじょう)は、その京都の街中に残る作品で、武田の京都の街並みに対する考え方も読み取れる作品となっています(岸 和郎さん)。
竹山 聖さんセレクト 藤井厚二設計の聴竹居(ちょうちくきょ)/ 乙訓郡大山崎町
大山崎にある、空間的環境的工夫に満ちた実験住宅です。 建築家・藤井厚二は京都大学で教鞭をとりつつ、大山崎の山麓にいくつかの自邸を実験住宅として設計しました。 「聴竹居」はその最後のもので昭和の初めに完成しています。 和洋のデザインを組み合わせたり、床下に風を通したり。自然のなかの瀟洒な住まいです。 JR山崎駅前には千利休の作品、妙喜庵待庵があり、国宝。こちらも必見です(竹山 聖さん)。 ※一般社団法人聴竹居倶楽部を通じて施設を公開。完全予約制にて見学も可能。