【函館2歳S】小柄な牝馬が活躍、リンゴアメは馬体重420kgで優勝 世代最初の重賞レースを「記録」で振り返る
重馬場開催の2007年は決着タイム1:13.8
今週は函館2歳Sが開催される。世代最初のJRA重賞として、馬券ファンだけでなくPOGファンや一口馬主ファンからも注目を集める一戦だ。 【函館記念2024 推奨馬】複勝率81.2%で安定感が光る!複数の好データにも該当 SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 勝ち馬のみならず2着馬の出世も多く、過去にはローレルゲレイロやアイムユアーズ、タイセイビジョンといった馬たちがここで2着となり、その後ステップアップしていった。今回は2001年以降の函館2歳Sの記録を振り返る。 昨年は重馬場での開催となり、好位から抜け出した10番人気ゼルトザームが勝利。さらに2着に6番人気ナナオ、4番人気スカイキャンバスと2頭の牝馬が粘り、馬連196.2倍、三連単3470.5倍という波乱決着となった。 特に3着スカイキャンバスの上がり3F37.3は印象に残る数字。これは過去に馬券圏内にきた馬のなかで、6位タイの遅さである。思えば2007年も重馬場で上がりが掛かるレースとなり、あがりの遅い馬券圏内馬のTOP3を独占している。 3位が3着イイデケンシンの37.7、1位タイが1着ハートオブクィーンと2着ジョイフルスマイルの37.9。決着タイムも1:13.8と2001年以降では最も遅いタイムとなっている。 特殊な馬場とレース展開で馬連257.2倍という荒れた結果となった2007年だが、3着イイデケンシンは12月にダート転向後、全日本2歳優駿を制覇。4着ホウザンは札幌2歳Sで3着、北海道2歳優駿で2着となり、5着アポロフェニックスはスプリント戦のOP競走を3勝。9着ベストオブミーもフィリーズレビューで2着に入り桜花賞に出走するなど、出世した馬が多かった。 ちなみに、ハートオブクィーンはこの年唯一の地方馬だったが、2着に4馬身差をつける勝利で中央に移籍。桜花賞ではトールポピー、リトルアマポーラらに先着する4着と好走した。また、引退後には母として中央4勝馬アズマクィーンを送り出している。 反対に馬券圏内にきた馬で上がり3Fが速かった馬は、4位タイが2017年1着カシアスらの34.8、2位タイが2009年2着キョウエイアシュラと2019年2着タイセイビジョンの34.7、1位が2017年3着アリアの34.6である。 アリアは函館2歳S以降、上がり最速をマークした2度のレースでいずれも勝利した。3歳時のアーリントンCでは後のGⅠ馬であるタワーオブロンドンやインディチャンプ、ダノンスマッシュらと激突。9着に敗れたものの、後にOPや重賞で活躍するエアアルマスやリュウノユキナ、ラブカンプーには先着を果たした。