農家がおすすめする家庭菜園初心者向けのハーブ3選 特徴や変わった食べ方も
○初心者さん向けキッチンハーブ1:大葉(シソ) 【分類】 シソ科シソ属/原産地:中国南部、ヒマラヤ、ミャンマー 【特徴と食べ方】 和風ハーブの代表格である大葉(シソ)は、成長過程に応じて長く食べられる点でとても優秀です。8月に入るとシソの軸が伸びてきて、小さな花をたくさんつけた「花穂」が出てきます。花穂を天ぷらや刺身のつまにしても◎。大葉の香りに加えて、プチプチした食感がおいしいです。夏に畑で枯れても、翌年にこぼれた種から芽が出るので、私はその一部の芽をプランターに移植して育てています。
○初心者さん向きキッチンハーブ2:バジル 【分類】 シソ科メボウキ属/原産地:インド、アフリカ 【特徴と食べ方】 バジルは、夏に収穫したトマトと一緒に食べたくて毎年育てています。茎にえぐみがあるので、料理には葉だけを使用。トマトとモッツァレラチーズ、オリーブオイル、塩コショウでカプレーゼに。株が育ってきて大量に収穫できたら、オリーブオイルなどと合わせてペースト状にし、冷凍保存しています。ピザやパスタのソースに活用できるのでとても便利です。大葉と同じシソ科であることからか、花穂のつき方が似ている点は比較するとおもしろいですよ。
○家庭菜園向きキッチンハーブ3:パクチー 【分類】 セリ科コエンドロ属/原産地:地中海沿岸、南ヨーロッパ 【特徴と食べ方】 アジア系エスニック料理に使われているハーブといえばパクチー。加えれば、どんな料理でも一気に異国情緒を感じられる魅惑のハーブです。好みが分かれる食材ですが、苗が若いうちは葉も茎もやわらかく食べやすいのでおすすめ。蒸し鶏に添えたり、サラダに加えたりして食べます。
収穫しないと茎や葉が硬くなり、どんどん伸びて、小さな花が咲いてきます。葉や花の雰囲気は、どことなく同科のニンジンに近いような印象も。
甘口カレーにハーブを刻んでのせれば大人の味に
ちなみに、夏場は“ハーブ三昧カレー”をよく作って食べます。我が家では、子どもも含めて家族全員で食べるカレーの辛さが甘口一択のため、薬味のトッピングで大人の味に変化をつけます。 収穫した複数のハーブを細かく刻んで、福神漬けのようなイメージで食べます。大葉、バジル、パクチーにミョウガも加えれば、爽快感あふれる香りでうだるような暑さも吹き飛ばしてくれます。 ちなみに、カレーのスパイスなどに使われているコリアンダーは、パクチーが完熟した種を指すそうです。そもそもカレーのスパイスにはコリアンダーが使われていることからも、パクチーの葉の部分とも相性が良いのかも知れませんね。 ぜひ、夏のキッチンハーブの家庭菜園を楽しんでくださいね。 【参考】 「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」白鳥早奈英、板木利隆監修(高橋書店刊) 「新版 食材図典 生鮮食材篇」(小学館刊)
こばやし なつみ