【小倉競輪(ミッドナイト)FⅡ】木村貴宏が練習不十分でも準決1着「武田豊樹さんはこういう状態を分かっていたのかな」
<1日・小倉競輪・2日目> 2日目準決6Rは、ベテランマーカーの木村貴宏が番手差しで勝利した。1着ゲットは9月弥彦(3、1、2着)以来、準決に限定すれば2020年1月の前橋(2、1、決勝6着)以来の〝クリーンヒット〟だった。 今節は4月平塚以来の特選スタート。その初日は5番手から中をこじ開けながら4着に突っ込むと、準決は秋本耀太郎が2周先行だったとはいえ、S取り、捲りブロックをこなした上での白星。さぞかし十分な状態でレースに臨めているかと思いきや「今は練習をほとんどやっていない」と仰天告白した。 「体を見てくれている先生から『練習しない方がいい』って言われ続けていたけど、不安だから自転車に乗っていた。でも1年くらい前に言葉を信じて練習をしなくなったら調子が良くなってきた。不思議ですよね」。 木村は2000年代前半から約10年間、ビッグレースの常連として戦った強豪だ。「脚の貯金がある? どうなんですかねぇ」と首をかしげたが「バリバリに強かった頃の武田豊樹さんが、レースの前に『ハワイ旅行に行ってたから練習してないよ』って言ったことがあって、本当かなぁって思っていた。自分もいま練習をほぼやっていないのに調子が上がってきている。武田さんはこういう状態を分かっていて、あえて練習をやらない時期があったのかな」 偉大な先輩の言葉を思い出しながら、アラフィフになったいま感じている不思議な状態に驚いていた。